2024年9月5日木曜日

【西国街道】広島宿~廿日市宿(古江駅)

 (1日目はこちら

四日市宿(八本松駅)から廿日市宿までの2日目です。本当は2日目で宮島口まで行って、3日目は宮島(厳島)の名山、弥山(みせん)の登山を計画していたのですが、熱中症で2日目の途中でリタイアする羽目になりました。

こちらが2日目のルートと記事で紹介した場所のマップです。


あまり調子がよくないと感じながら朝9時前に相鉄フレッサインを出ました。さすがに9月なので朝はまだ暑さはましです。宮島口行きの路面電車をうらめしげに見ながら足を動かし、まずはドラッグストアで胃腸薬を入手しました。



猿猴橋を渡って駅前の中心部へ向かって行きます。猿猴(えんこう)とは河童のことです。鷹の金物飾りが美しいですが、これは戦中に金属回収で撤去されたのを2016年に復元したものだそうです。



「西国街道」と小さな案内版が。



広島市の大歓楽街を通ります。以前だったら夜に繰り出していたけれど、もう卒業しました。余計なお金を使わなくなってヨイ。



大歓楽街を横に走るこの通りは「仏壇通り」というそうです。この写真の左は夜の嬢のドレス屋さんで、右が仏壇屋さんになっています。何ということでしょう!



西国街道から若干離れますが原爆ドームにやってきました。大正時代の建物で、広島の物産を集めて外部の人々に知ってもらおうというコンベンションセンター的な役割でした。

爆心地はここのすぐそばで、上空600メートルで爆発したとあります。



元安川。被ばく直後に焼けただれた人々が川に入って行った絵が原爆資料館にありました。




続いて原爆資料館(広島平和記念資料館)に入る。7割くらいが外国人でかなりの人気なので昨日WebでQRコードを予約しておいた。

以前訪れたのが15年以上前ですが、リニューアルされてプレゼンテーションが洗練されていました。重苦しい雰囲気の中、外国人たちが丁寧に説明文を読んでいたのが印象的でした。

これは被ばく前の原爆ドームと元安川の町並み。次の部屋に入ると廃墟の写真が強いコントラストになって脳裏に焼き付く。



原爆で亡くなられた方は広島だけで約14万人です。もし原爆が落ちていなければ確実に本土決戦は行われていたでしょう。沖縄戦の死亡者は約20万人、スターリングラード攻防戦で200万人以上。単純に死傷者の数で言えば、原爆がストッパーになったのは間違いないと思います。

でもいきなり大都市に落とさなくてもよかったのでは?と感じました。



原爆資料館をはなれて太田川放水路を越えます。



太田川放水路という名前が気になったので明治時代の地図を比べると、確かに人工河川であることがはっきりとわかります。広島市内には多くの河川が縦に貫いていますが、源流は全て太田川であり、大雨の際の大川の水量をこれらの細い支流が受け止めきれずに度々洪水を起こしたので、戦後にようやく、この放水路が完成したそうです。

(「今昔マップ」より加工)


太田放水路を渡って西広島駅の案内版。明治の地図を見ると確かに己斐(こい)村と書いてあります。案内版による神功皇后が立ち寄った際、献上された鯉(こい)をいたく喜ばれたことに由来するとか。

おそらくこのあたりは度々洪水が起きるので田畑の維持は困難であったろうと思われます。



JR西広島駅を通り過ぎると高台の上にある立派な神社が見えます。これは旭山神社で別名、鯉の宮と呼ばれていて、御祭神が神功皇后と応神天皇です。

調べてみると広島市のデルタ一帯を「鯉の浦」と言われており、広島城も「鯉城(りじょう)」という別名があるそうです。いまさらながら、広島カープの由来が理解できました

神功皇后は西暦200年代の人で三韓征伐で朝鮮に遠征する際にこの地を通ったということなのでしょう。



広島駅から西国街道沿いに広島電鉄(広電)という私鉄が走っていて、古江駅でいよいよ本当にしんどくなってきたので「蛇舞珈亭(じゃまいかてい)」という街のコーヒー屋さんでゆっくり休憩しました。ブルーローズというとても素敵なカップに淹れてくれる本格コーヒーを飲みながら「やっぱりダメだ」と決意し、12時前に広電に乗車して写真の広電宮島口で下車しました。

古江駅から広電宮島口駅まで30分ほどかかりました。



タクシーに乗車して今日のホテル、グランヴィリオホテル宮島に到着。チェックインが15時なので2時間ほど本を読んで過ごす(スティーブン・キング「マイル81」)。

ホテルの窓から宮島がよく見えます。



翌日、予定していた宮島の弥山の登山ルートは左側にあるフェリー乗り場から紅葉谷川コースで弥山頂上(530m)に登り、大聖院コースで下山になるはずでした。



これはホテル7Fの休憩室からの景色。大浴場が1Fになっていて宮島を遠景に、下の松の茂る岩塊がすぐそばに見える絶景でした。

ここのホテルはサンルートの系列ですが値段の割には清潔でスタッフの対応もよく、なにより景色が素晴らしいので、リベンジの際には再度泊まりたいと思います。

入浴後、暑いはずなのに寒気で体がガタガタ震えだし熱も出てきて布団に入り、スマホに保存してあったリリーフランキー「スナックラジオ」をまとめて聴きながら休み、翌日早々に新幹線で帰路につきました。









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