2020年1月25日土曜日

三峰山(みうねやま)

今年の冬も霧氷を見ようと、霧氷バスに乗って三峰山(みうねやま)(1235m)に行きます。

昨年2019年2月にも、同じく霧氷バスで高見山(1248m)に登り、少々吹雪く中、霧氷を堪能してきました。

霧氷バスは、他にも和佐又山や観音峯へこの時期に限り運行してくれています。和佐又山(1344m)は大普賢岳から東のルートにある山、観音峯(1348m)は天川村から山上ケ岳へのルートの途中にあります。


山の位置です。高見山に行ったときと同様、榛原駅(はいばら)から霧氷バスで送迎してくれます。片道一時間以上かかります。

今年は異常な暖冬で、京都市内も完全に一度も雪にお目にかかることもなく、三峰山も、昨日1/24のヤマレコのブログを見ると、「霧氷全くなし😩」と書いてあったので、相棒と「やめようか」とも言っていたのですが、結局天気もいいしまあ行ってみようということに。

結局は、少しではあったものの、無事霧氷を見ることができました

京都の自宅を6時過ぎに出て、あくびを連発しながら、榛原8:15分のバスに乗り込み、9:30から登山開始です。去年、高見山に登った時はバスが三台出ましたが、今回は1台のみでした。


これが実際のルートです。右下の三角形をぐるっと回っているあたりが頂上で、今回かろうじて霧氷が見れたエリアです。

全体コースの半分弱くらいが林道で、登山道も岩場、クサリ、ハシゴの類は一切なく、愛宕山に登るくらいの感覚です。


これがバス停で配られたマップ。左が北方向なので、右に九十度回してもらうと、上にルートに重なります。上が二つルートがあり、上部が林道で不動滝を見るコース、下部が登山道と景色を楽しむコースで、我々は早く霧氷を見たいので林道を行きました。


これが出発地点から頂上を見上げた立体ルートです。我々は時計回りに進みましたが、どっち周りでもいいかと思います。


みつえ青少年旅行村から少し歩くと、分岐点に出ます。この橋を渡ると登山道ルートで頂上に向かいますが、我々は早く霧氷を拝みたいので、まっすぐ林道を進みます。


林道です。



不動滝の手前で林道が終わります。


不動滝です。


お不動さんをお祀りしているのでしょうか。


さてここから急坂がしばらく続きます。



山小屋にたどり着きました。相棒は汗で体から湯気が立ち上っていました。

かなり大きな山小屋です。本来ならば寒くて中で休憩するのでしょうが、天気も良く、外で熱いお茶を飲んで一服します。


立派なブナがいます。


山小屋から頂上に向けて進みます。




地面を見ると霧氷のカケラが。なんとか霧氷が見れるに違いないと心弾みます。


遠くに雪がちらほら見えてきました。この冬初めて雪を見ます。


山頂までもう少し。


青空は素晴らしいのだが、まだ霧氷がない。。。


大日如来の石碑にお地蔵さんのように帽子をかぶせています。


ついに霧氷が見れました。ヤッタ~。



去年に比べれば羽根は小さいですが、それでも十分霧氷です。霧氷は夜の間に出来て、どうやら昨日は雨が降ったらしく、すべて溶かされてしまったのでしょう。


光のグラデーションとボカシが素晴らしい。今回のベストショットです。


誰が作ったのか雪ダルマがブナの枝に佇む。


ブナの枝にも少しですが霧氷が。


このスポット。木曽御嶽山ビューポイントと書いてあるのですが、本当にここから見れるのでしょうか。


 よく見ると、遠くに雪をいただいた山が見えます。


拡大写真です。さすが3067mの巨峰。八経ヶ岳から富士山が見えると言いますから、ここから御嶽山が見えても不思議ではない。まさに天界の眺め。


さて頂上に向けて雪のじゅうたんを進みます。


 頂上に到着しました。残念ながら頂上には霧氷はなく、ただ景色は素晴らしい。


カップヌードルを食べて行動再開。少し行くと八丁平に出るが、ここの景色もすばらしい。


相棒が「ARヤマナビ」というアプリを教えてくれました。スマホをかざすだけで、カメラにうつしだされた山々の上に名前が出てくるという超スグレモノ。

画面中央やや右に雪の白い色が見える山は、八経ヶ岳だということがわかりました。


Wikiで見るとこの時期の八丁平はこんな感じなのだそう。



八丁平から少し行くと少しばかりの霧氷が楽しめます。


やはり青空との対比がよい。


樹々の隙間に見えるのが、高見山。こちらの三峰山と高度もほぼ同じで雪はあまりなさそう。


帰りは新道峠方面へ向かいます。


本当はこのあたりも霧氷があるはずなのですが、残念。


ブナが集まっています。


新道峠に来ました。


ここで方向転換です。


つづら折りの下りが終わると造林小屋のある林道に出ます。


あとはゴール地点まで林道。


山の神入り口。この上を進むと、山の神と言われているヤマザクラの巨木が見れるようです。


14時前にゴールに到着。榛原駅に戻るバスが15時発なので、それまで売店で休憩。生原酒300円をいただきました。本当はこのあたりでも相当寒いのでしょうが。まったく真冬といった感じはしません。


2020年1月18日土曜日

蓮華寺、祟道神社、三宅八幡宮

宝ヶ池のある丘陵地帯は松ケ崎、その左奥方面が上賀茂、松ケ崎の後ろにある東西の丘陵とそれにはさまれた一帯を岩倉と呼びます。

岩倉の東の丘陵地帯のすそ野を、上高野と呼び、そこにある蓮華寺、祟道神社(すどうじんじゃ)、三宅八幡宮を訪ねます。


今回の三つの名所の場所です。自宅の烏丸御池から自転車で行きましたが、川や丘陵、電車があって方向を失いやすく、GPSで確認しながらです。


まずは蓮華寺(れんげじ)です。もともと今の京都駅あたりにあった鎌倉時代のお寺が応仁の乱で焼失したので、江戸時代に再建したものです。東の叡山延暦寺を総本山とする天台宗のお寺。


無数の古い石仏の真ん中に新しめの地蔵がスッと立っている姿がよい。これらの石仏は京都市電河原町線工事の際に発掘されたもの。河原に葬られた死者を供養する石仏たちがったのでしょう。


朝のすがすがしい光が苔むす庭をやわらかく包む。


こちら本堂とお庭。この掛け軸の「佛」という字のバランスが絶妙。


拝観料を払ったときにもらった券の絵柄。仏陀誕生の際の天上天下唯我独尊の図か。


池泉鑑賞式というスタイルのお庭だそう。


次に訪れたのが祟道神社。祟道天皇(すどうてんのう)と言われる早良親王を祀っています。早良親王は、長岡京への遷都、造宮の責任者であった藤原種継(たねつぐ)暗殺の黒幕の疑いをかけられ、淡路島流刑の途中で亡くなってしまった。

はっきりした証拠があるわけでもなく、無罪を主張しつづけていた早良親王の母兄弟である桓武天皇は忸怩たるものがあったが、その後、桓武天皇の夫人、皇后、母までが次々と病死、さらには疫病に加えて洪水まで発生したので、これを早良親王の怨霊の祟りと恐れた桓武天皇は、遷都を決意する。したがって長岡京は10年未満という短命の都となってしまった。


二つ目の鳥居。長い参道。


社殿に向かう途中に登山道があり、小野毛人朝臣墓(おののえみしあそん)と書いてあった。今日は登山をするつもりはなかったが140メートルと書いてあるし少しなので登ってみる。


なるほど京都北山の登山道っぽい。


石碑がありましたが、風化して何が書いてあるのかまったくわかりません。調べてみると飛鳥時代の遣隋使、小野妹子の子である毛人(えみし)の墓だそうです。

このあたりで、石棺が発見され、その中に墓誌(故人についてのことが彫られた石碑)があり、調べてみると小野毛人であることが判明したそうです。墓誌は国宝になっているとのこと。

祟道神社ができるずっとずっと前の話です。


修学院の向こうにポッコリ盛り上がっているのは吉田山です。


こちら祟道神社の本殿。いたって普通の社殿。恐ろしい怨霊を祀っているようには見えません。


さて今日の最後は、三宅八幡宮。かなり手前の車道をまたいで大きな鳥居があります。以前は参道だったのでしょう。


自転車を停めて参道を進む。


こちらが最後の鳥居です。よく見ると、狛犬の代わりに鳩がいます。こちらの八幡様の起源は、さきほど登場した遣隋使の小野妹子が奈良から九州に到着したあたりで病気になってしまい、宇佐八幡宮にお参りしたところたちどころに回復したことから、宇佐八幡宮を勧請したことに端を発しています。


なかなか鋭い目線をした鳩です。

鎌倉時代の終わりの武将、児島高徳(こじまたかのり)、別名、三宅高徳が八幡宮を尊崇したことから三宅八幡宮という名になったそう。

また、児島(こじま)のかわりに、「ことり」とも呼ばれていたので、狛犬の代わりに鳩になったようです。神社には時々、ダジャレがありますね。


こちら児島高徳。小鳥にしては、なかなか強そうです。


灯篭には鳩ポッポの置物が並んでいてかわいい。


鳩は、虫をついばむ。虫=かんの虫。なので子供にご利益があるということになっているようです。ダジャレがダジャレを呼んでいます。こんなんで本当にご利益があるのでしょうか。

それでもお地蔵さんの前掛けを真似て、多くの人たちが子供についての願い事を書いています。ちょうど私が訪ねたときも、若いお母さんが生後間もない赤ちゃんを抱いて神主さんからお祓いを受けるところでしたが、お母さんより、おばあちゃんとおじいちゃんの方がスマホで撮影したりしてはしゃいでいました。


三か所の名所を観た後は、一条寺ラーメン地帯に立ち寄り、大蔵ラーメンというお店でお昼にしました。背油系で魁力屋ラーメンとよく似ていて美味しかった。