2023年4月8日土曜日

【鈴鹿】釈迦ヶ岳

 ソメイヨシノが葉桜になってきていますが、そろそろ1000メートル級の山に行ってみようということで、鈴鹿に行くことにします。

鈴鹿のピークハントには、鈴鹿セブンマウンテンと、東近江市が選んだ鈴鹿十座がありますが、今回の釈迦ヶ岳で鈴鹿セブンマウンテンはコンプリートです!

鈴鹿十座の方はまだ4座残っているのでおいおいハントしていきます。


今回の釈迦ヶ岳を地図で見ると、御在所岳の北にあります。三重側に寄っていますが、それでも西半分は滋賀県東近江市です。


鈴鹿セブンマウンテンの7座を振り返ってみると筆者の印象としてはこんな風になります。登りやすさはルートによって変わるし、ある程度登りにくいほうが面白かったりします

これが詳細ルートです。中尾根コースで登り、釈迦ヶ岳を踏んだあとの下山は猫岳、ハト峰を経由して一周します。

中尾根コースは最短距離だけあって、直登のヤセ尾根の多い典型的な尾根道で岩場も多く、注意を要する箇所も多いコースです。一方、下りに使ったルートは歩きやすい尾根道がハト峰まで続き、ハト峰からゴール地点までは沢道です。

トータルの所要時間は6時間半、距離は9キロ弱、累積標高は770m。中尾根ルートは鈴鹿セブンのなかでも難所の中の一つかと思います。


N氏の車で京都を7時過ぎに出発、新名神の菰野(こもの)ICで降りて、8時半ごろに朝明(あさけ)渓谷有料駐車場に到着しました。

朝明渓谷は渓流沿いに広がるキャンプ場地帯になっており、駐車場も非常に広いです。

登山口を見つけて歩き始めます。



少し沢沿いに歩きます。



我々の中尾根コースは尾根へ向かいます。先ほどの沢沿いルートを続けて進んでいくのが庵座谷コースです。



登ってすぐに尾根道です。馬の背型の典型的な尾根道で時折ヤセ尾根になっていて落下注意箇所もあります。



ミツバツツジは花と一緒に3枚の葉が出ることで見分けるのですが、これは3枚の葉はありません。でも多分、色を見ればミツバツツジ。同じ色でアカヤシオがありますが、これは花弁の形がもっと丸い。



岩場の尾根を進むS氏。写真で見るとすごいところを進んでいるように見えます。



鳴滝コバ。この下の沢に鳴滝という名の滝があるようです。滝の上のちょっとした休憩所という意味の名称。



西側を見ると帰りのルートの尾根道が見えます。



帰りのルートで踏破するはずの猫岳を見るN氏。猫岳の後ろに立ち込める灰色の雲が、もうすぐこちらにやって来る悪い予感がしています。



頂上まで1時間半のところ、釈迦白亳の手前あたりから岩場の急登がはじまります。それとともに、天気が急変して時折突風が吹いてきます。風速15メートルはあると思います。



登りのルート上には多くのショウジョウバカマが咲いていました。猩々とは猿のことで、猿の顔のように赤いのでその名が付いていますが、よく見かける赤紫色以外にも、薄い紫色や、白色のショウジョウバカマもありました。



釈迦白亳に着くと幸いなことに風が少しやわらぎました。猫岳から帰りのルートがよく見えます。



釈迦白亳から釈迦ヶ岳最高地点までの登山道。かなり強い風が吹いているので一気に下って登ります。「白亳」とは「びゃくごう」と読み、仏の眉間にある白い毛のことを言います。



奈良の大仏の額にある点は、第三の眼かなと思っていましたが、白毫、つまり白い巻き毛だったのですね。



写真でみるとかなり危なさそうですが、精神集中しているので危険な感じはありません。それより天気が心配。



このあたり一帯にショウジョウバカマが咲いていますが、特に美しい個体。



ここが釈迦ヶ岳の最高地点、1097mです。最高地点ですが釈迦ヶ岳の三角点であり頂上はまだこの先10分ほど行ったところです。



もやが掛かっていますが伊勢湾方面の景色が広がりました。



それまでの岩場のヤセ尾根とは打って変わって、頂上までは歩きやすい道に変わりました。



三角点のある釈迦ヶ岳山頂に到着しました。かなり雲行きが怪しくなってきたので、のんびりしていられません。



北側には尾根道が続きます。この先を進んでいけば八風峠を経て竜ヶ岳に行くはずですが、我々は猫岳方面へ引き返します。



頂上すぐそばで、ハト峰方面へ進みます。左が登りルートで来た道です。



下山10分後ほどで平らな場所で急いでランチを済ませて下山していきますが、気温が急低下してきました。今日の天気予報は晴れだったのですが、やはり山の天気はわかりません。



猫岳(1058m)に到着。猫の耳のような三角形をしているのが由来ではないかと思う。



猫岳山頂そばにあった猫岩。ちょうど耳になるように石が置かれています。



山頂からの下山ルートも尾根道ですが、登りと違ってヤセておらず勾配もなだらかで歩きやすいです。



馬酔木(アセビ)の花。



このあたりからアラレが横殴りに吹雪き始めます。気温もおそらく氷点下。アラレが顔に当たって痛い。時々耳の穴に入ってくるので、フードを被る。



白滝谷分岐。北西方面に神崎川の沢道ルートがあります。



左上にハト峰が見えてきます。十字架のように見えます。



ハト峰、漢字で羽鳥峰と記されています。823m。



南方向に猫や犬(ダックスフント)の地上絵が見えます。我々のルートはこの先には行かずに朝明渓谷に戻りますが、この先地上絵を経て進み金山、水晶峠を踏んでいくルートもあるようです。



上の写真のデジタルズームです。猫の上を見ると、「2023.4.8」と書いてありますが、「えっ、今日やんか!?」



ハト峰のすぐ下にはハト峰峠があります。アラレの吹雪は大分収まってきました。



歩きやすい下り道のまま終わりかなと思っていたら、石垣で補強された沢を下る箇所がありました。ロープがありますが、ちょっと気を遣う部分です。こういう人工的な箇所は要注意なのですが、後ろのパーティに誤って落石させられて少し危ない場面がありました。



朝明渓谷キャンプ地帯が続き、駐車場まで戻りました。アラレから小雨が続いてかなり濡れてしまいました。4月で暖かくなって天気予報で晴れとは言うものの、1000m越えの山にはまだまだ気を抜いてはいけないなと思いました。

帰りはアクアイグニスでお風呂に入って、近くのトンテキ屋さんで早めの夕食にして帰路に就きました。