2016年10月29日土曜日

修学院離宮

修学院離宮も抽選で当たらないと行けない京の名所で、紅葉シーズンが始まるという時期に幸運にも当選したので訪問することができた。

二十人ほどのツアーで約半分が外国人。海外から応募したのだろうか。ネットなどはなく往復はがきなのに。

これがツアーのルートです。


江戸時代の徳川家綱の時、後水尾天皇(ごみずのおてんのう)の指示で造営された離宮。

今は宮内庁の管轄になっている。



これは寿月館と、その襖絵。



中国っぽい襖絵は京都では良くみるが、この襖絵は岸駒(がんく)という絵師が描いた虎渓三笑(こけいさんしょう)がテーマの作品。仲の良い学者が語らう内に、虎のいる場所に知らずに行ってしまい、三人で笑い合ったという。



修学院離宮が特徴的なのは、庭園のなかに、農園の美を求めて水田を作ってしまったことだろう。今でも地元の農家と宮内庁が契約を結んで耕作させているようだ。




日本の原風景はこんなにも美しい。



こちらは客殿。狩野永敬(かのうえいけい)の四季絵がある。この大鯉は、夜な夜な逃げ出すのであとで網を描き加えたという。




さて、浴龍池(よくりゅうち)の周りを歩く。色づき始めた樹々が美しい。





これは千歳橋。江戸時代の文政期に後から建てられたものだが、二つの屋根がとても美しい。横と縦の写真です。

金の鳳凰がのっているのが、宝形造(ほうぎょうづくり)の屋根で、四片が三角形で頂上が点になっているのに対し、もう一方は寄棟造(よせむねづくり)といって頂上が線になっています。この二種類の屋根のコンビネーションが特徴。




紅葉は、真っ赤になってしまう前のいろいろな色が混じり合った方がよい、という声も聞きますが、文字通り秋のパレットの美しさがありました。