2016年12月29日木曜日

月読神社と常照皇寺

年末、前々から行きたいと思っていた月読神社に行く。このブログのタイトルになっている月読は、なんとなく惹かれる言葉。諸行無常の繰り返しを表すような「月」とその繰り返しを見てきたような「読」。

月読神社は松尾大社の摂社で、松尾大社の宝物館には月読神社に祀られていた女神像があった。撮影禁止だったが。









松尾大社には山に登る道があった。いつか登ってみたい。

月読神社はとてもシンプルな神社だが、好きな人たちは多いようだ。熱心に手を合わせていた。



そしてその後いった常照皇寺。My most favorite temple。雪で覆われてますます美しい。









2016年12月24日土曜日

泉湧寺と曼殊院

泉湧寺は、代々の天皇が祀られている場所で、お寺というよりお廟といった感じだ。


この霊明殿に天皇達が眠る。位牌ということ。


それから曼殊院に。この日はタイムズカーシェアで移動。撮影はできなかったが、ここには幽霊の絵がある。今まで見た幽霊画の中でいちばんコワい。





庭をはじめ廊下には今の芸術家の作品があり、アートに対する思い入れを感じさせる。
しかもここでは抹茶がいただけました。



2016年12月23日金曜日

仁和寺から愛宕念仏寺~雨のサイクリング





これは愛宕念仏寺の地蔵さんです。


クリスマスイブの前日、嵯峨から北へ行ってみようと自転車で出かけた。途中で仁和寺に立ち寄ったところで、小ぶりの雨が勢いを増してきた。


お庭が見えるところでなんとか雨をやり過ごそうと休憩。遠くに三重塔が見えてとても心地よい場所であった。



仁和寺の三重塔まで戻った時点でかなりの強さになってきた。塔の下でやり過ごそうと思っても勢いは衰えない。

それでも、ここまで来たんだから...とびしょ濡れのサドルを拭うと、手袋に水がしみてもはや暖をとる機能を失い、素手でハンドルを握ると嵯峨へ向けてこぎだした。

ショックだったのは、防水だと思っていたデュベティカのダウンに水がしみてきたこと。多分縫い目からはいってきたのだと思うが、ダウンに水がしみると一気に防寒性が喪失することがわかった。

そうなったときはすでに嵯峨の山に向けて坂道を登っていた時なのでもう引き返せない。ここで引き返したら、もう来ることはないだろうと思ってどんどんペダルを踏んでいると、ついにトンネルが。ここを自転車で入るのは危険で気持ち悪いなと思いきや、左手にお寺を発見。

これが愛宕念仏寺。


びしょ濡れのまま、拝観料を払って石階段を登ると三つの金色の釣り鐘が。いい音です。



さらに短い石階段を登ると無数のお地蔵さんが。しかも一つ一つのお地蔵さんがとても人間味あふれる表情をしている。なんともユーモラスな。




色即是空、好きな言葉だ。この言葉を掲げるお地蔵も、とても柔和な表情をしている。「自然に生きなさいよ」と語りかけてきそうだ。


この時期、京都のあちこちで見られる赤い南天の実が美しい。

この後、靴下までびしょ濡れのまあ、天山の湯で温まる。風呂上りにまた濡れた服を着るのが非常に気持ち悪かったが、幸運なことに帰りは晴れ空で、温まった体温も手伝い、衣服も乾いてきた。





2016年11月26日土曜日

永観堂の紅葉

京都の紅葉と言えば永観堂と言われるほど有名で、夜のライトアップも評判が高そうですが、まずは陽の光を観賞しに参りました。

永観堂の正式名称は禅林寺で、平安時代の比較的初めの頃の貞観(じょうかん)に清和天皇(せいわてんのう)から勅額を賜ったのが起源という。

勅額とは、天皇から認められた正式なお寺という認定書のようなもので、当時はいろんなお寺が乱立していたのが背景にあるようです。

禅林寺の境内図ですが、背後に若王子山となっていますが、背後の大文字山の麓の盛り上がり部分が若王子山と呼ぶようです。


何はともあれ紅葉狩りの写真を掲載します。









苔むした石とのコンビネーションがとても美しい。



こちらは紅く色づいた葉のアップです。



禅林寺は大文字山の麓なので少しあがると京の街を眺めることができます。遠くに見えるのが愛宕山でしょうか。



敷き詰められた紅葉のじゅうたん。



これはお気に入りの一枚。苔と紅葉が光の中でダンスをしているよう。



水面に映る紅葉と錦鯉。



幼稚園がある。こんなところで育てられたら子供もいい子になるだろう。ダックスフントの花壇がかわいい。



小川に紅い光線がきらめいて素晴らしい。




ということで、今年の紅葉は永観堂だけで、もう充分堪能した気分になりました。流石、紅葉といえば永観堂と言われるだけのことはあるなとしみじみ思いました。

2016年10月29日土曜日

修学院離宮

修学院離宮も抽選で当たらないと行けない京の名所で、紅葉シーズンが始まるという時期に幸運にも当選したので訪問することができた。

二十人ほどのツアーで約半分が外国人。海外から応募したのだろうか。ネットなどはなく往復はがきなのに。

これがツアーのルートです。


江戸時代の徳川家綱の時、後水尾天皇(ごみずのおてんのう)の指示で造営された離宮。

今は宮内庁の管轄になっている。



これは寿月館と、その襖絵。



中国っぽい襖絵は京都では良くみるが、この襖絵は岸駒(がんく)という絵師が描いた虎渓三笑(こけいさんしょう)がテーマの作品。仲の良い学者が語らう内に、虎のいる場所に知らずに行ってしまい、三人で笑い合ったという。



修学院離宮が特徴的なのは、庭園のなかに、農園の美を求めて水田を作ってしまったことだろう。今でも地元の農家と宮内庁が契約を結んで耕作させているようだ。




日本の原風景はこんなにも美しい。



こちらは客殿。狩野永敬(かのうえいけい)の四季絵がある。この大鯉は、夜な夜な逃げ出すのであとで網を描き加えたという。




さて、浴龍池(よくりゅうち)の周りを歩く。色づき始めた樹々が美しい。





これは千歳橋。江戸時代の文政期に後から建てられたものだが、二つの屋根がとても美しい。横と縦の写真です。

金の鳳凰がのっているのが、宝形造(ほうぎょうづくり)の屋根で、四片が三角形で頂上が点になっているのに対し、もう一方は寄棟造(よせむねづくり)といって頂上が線になっています。この二種類の屋根のコンビネーションが特徴。




紅葉は、真っ赤になってしまう前のいろいろな色が混じり合った方がよい、という声も聞きますが、文字通り秋のパレットの美しさがありました。