2020年6月4日木曜日

平安神宮神苑のハナショウブと琵琶湖疎水

平安神宮の神苑のカキツバタは以前記事にしましたが、5月の終わりはカキツバタが終わり、ハナショウブの季節となります。

白川沿いを歩きます。先に見える近代的なビルが、京都近代美術館です。


平安神宮の応天門。緊急事態宣言は解除されましたが、朝9時頃ということもあり人気はまばら。


拝殿の西から神苑に入場します。

桂の木。前回来た時も全く同じ構図で撮影していました。


さて、いつも使わせてもらっている、アヤメ、カキツバタ、ハナショウブの違い。中央の線が黄色になっているのがハナショウブ。



白いハナショウブもあります。


池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)で、池の周りを周りながら鑑賞するデザインになっています。




いっぱい咲いているのだけれど近くで鑑賞できるのは少ない。



スイレンの花も咲いています。
蓮(ハス)の花と見間違いやすいのですが、ハスの花は水面から茎が出て咲くのに対して、スイレンは水面に浮かぶように咲きます(わかりやすい説明図がネットにあったので借用しました)。



ハスは7月から8月、スイレンは5月から10月にかけて咲きます。両方とも朝に咲いて午後には閉じてしまいますので、朝しか見れません。ただスイレンの花の寿命は比較的長いのに対して、ハスは4日目には枯れてしまいます。


7代目小川治兵衛が設計した池泉回遊式庭園ですが、池を飛び石で渡る遊び心も取り入れています。この飛び石は臥龍橋 (がりゅうきょう)という名前が付いていて、この石は、豊臣秀吉の時代に造営された三条大橋と五条大橋の橋脚が再利用されています。


東神苑の泰平閣。もともとは御所にあった建物を移築したもので、内部は回廊となっており大きな池を渡る橋になっています。

写真だと小さすぎますが、借景の山の頂上には将軍塚がきれいに見えます。


泰平閣から池を眺めます。


2020年3月にリニューアルした京都市美術館。「京都市京セラ美術館」という名前です。お金は出したのでしょうが会社名がど真ん中にあるのが奥ゆかしくない。

とは言うものの京都の画家を中心に日本画や西洋画を楽しむことができました。


京都市美術館を訪ねたあとは、琵琶湖疎水沿いを歩きますが、その始点にある天智天皇陵に行きます。

天智天皇陵は地下鉄東西線の御陵駅(みささぎえき)から歩いてすぐです。


神武天皇陵ほどではありませんが、樹々の間の参道をしばらく歩きます。


天智天皇は第38代天皇で、中大兄皇子(なかのおおえのおおじ)という名前の方がポピュラーです。中臣鎌足と手を組んで曽我氏を滅亡においやり、天皇を中心とした国家を形成する元となった大化の改新を成し遂げた人物です。


大化の改新後、百済救済のため白村江(はくすきのえ)の戦いを起こすが敗れ、唐の復讐を恐れて、京都より奥まった近江大津宮に遷都した。

天智天皇の息子である大友皇子と、天智天皇の弟である大海人皇子の戦いが壬申の乱で、勝利した大海人皇子は天武天皇となる。

このあたりを私が好きな小説家の一人である黒岩重吾さんが歴史小説にしていますので、興味ある方はどうぞ。


新緑におおわれた木をフロントに。今回のベストショット。


さきほどの参道を引き返します。


琵琶湖疎水ウォークですが、京阪電車のサイトのマップが充実しています。
蹴上から大津まで歩けるようですが、今回はその一部、御陵から京阪山科までの区間を歩きます。

京阪電車サイトの詳細マップです。天智天皇陵から黄色の蛍光ペンの部分が今回のルートです。


参道脇に、琵琶湖疎水沿いの歩道の入り口を示す擦れた看板があります。


最初は疎水というか側溝のような水路を歩く。この辺りの人家が静かで緑も多く、すこし羨ましい。


ここからが疎水の本道ですが、とても立派な構造物であるのと、緑が非常に豊富なところに空から陽の光が差し込み、散歩には最高のルートです。
ただ、今の時期(コロナ警戒中)のこともあるせいか、人影がまばらで、少し寂しい気もします。


先に山科の諸羽山(もろはやま)が見えてきます。


琵琶湖疎水の下を川が通り抜けています。これは大文字山から毘沙門堂門跡の横を通って、山科川に合流する川です。


安朱橋(あんしゅばし)です。今年3月にここから三井寺まで歩いたときは、ちょうどこのあたりに菜の花が咲き誇っていました。


ここから諸羽山を抜けるトンネルです。トンネルの中も歩けそうですが通行不可。でも一直線でトンネルの先の光が見えます。

ちょうどトンネルの上に人家、しかも立派な家が建っているのが面白いです。

ここから疎水沿いではないのですが、東山自然緑地、疎水公園と気持ちの良い道が続き、そこから南へ降りて山科駅から帰路につきました。


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