2023年6月10日土曜日

【敦賀】西方ヶ岳

 敦賀半島にある西方ヶ岳に行ってきました。

びわ湖から北の山は未踏破の山が多いのですが、まとめてみると700m~900m級の野坂山地と1100m~1300m級の伊吹山地の2つのグループに分けられます。

今回の西方ヶ岳は野坂山地に属する760mの山で、東は敦賀湾、西は若狭湾があるので景色が楽しみです。


これが詳細ルートです。常宮神社そばに車を停めて登山道に入り、西方ヶ岳、螺(さざえ)ヶ岳を踏破して、浦底登山口へと下山します。

帰りは県道141号を歩いて常宮神社まで行くと1時間以上かかるのでタクシーを呼んで帰りました。

後述しますが全体に急坂はなくゆるやかな岩場がえんえんと続く登りと下りなのでキツイというよりシンドイ登山となりました。しかしながら幾つかの眺望ポイントからの景色は素晴らしくて疲れを吹き飛ばしてくれます。

標高760mの低山ですが海抜0mから登るので登りごたえは十分あります。

累積標高830m、距離9km、行動時間5時間の山行でした。


湖西道路から敦賀市内を抜けて常宮(じょうぐう)神社の登山口からスタートです。駐車場は常宮神社の東の道路沿いに縦列で8台程停められるスペースがあります。常宮神社の駐車場は10台ほど停められますが参拝者用です。それ以外は道沿いにも駐車禁止の看板だらけでどこにも停める場所がありません。



常宮神社は以前は敦賀の気比(けひ)神宮の摂社であったのが、その後、独立したそうです。なぜだろう?



拝殿のすぐそばが海になっています。



常宮神社のすぐそばに登山口の案内がありました。


サルビア・ミクロフィラという名前の花。ツートンカラーの花びらがめずらしい。



常宮神社の付近がよく見渡せる岩場。奥の院展望所という名がついていますが、常宮神社は今は気比神宮の奥の院ではありません


今回のルートで数多く見られたササユリ。リトル比良でも見かけましたが、あのときも6月でした。


西方ヶ岳の頂上が見えてきました。非常にゆるやかな形をしているのがわかりますが、西方ヶ岳もその先の螺ヶ岳(さざえがだけ)も急坂という箇所が少なくて、ず~っとなだらかな登りと下り道が延々と続く登山です。こういう山もなかなかめずらしいような気がします。



この奥に銀命水という名の水場があります。そんなに冷たくはないですが、すっとした味に感じます。


オウム岩の手前で見かけた乳白色の岩石。数メートル四方に下から貫入しているように見えています。何かの変成岩なのでしょう。


西方ヶ岳はその全てが花崗岩で出来ています。(ピンク色が花崗岩)。面白いことに、敦賀三山と呼ばれる西方ヶ岳、野坂岳、雲谷山も全て花崗岩です。

花崗岩は硬くてもろいので、風化していくと角の取れた丸みのある形へと変わり、最後は真砂化してしまいます。

西方ヶ岳が延々と続くなだらかな山容であるのもそれが理由です。

湖南にある金勝アルプスも同様の山ですね。


(日本シームレス地質図より)


6月はアジサイの季節ですが、今回の登山ルートでちょくちょく見かけたコアジサイ。一般的なホンアジサイやガクアジサイのような装飾花が一切ないシンプルなアジサイ。


サツキの花もよく見かけました。



オウム岩からの景色。リトル比良に登ったときにもオウム岩がありましたが、由来はオウム返しのように声が返ってくるからなのでしょう。



ブナ林。ここ以外にもブナ林はありました。いずれも小ぶりのブナばかりでしたが、日本海の風で大木にはなりにくいのかも知れません。



登り始めて2時間40分、ようやく西方ヶ岳頂上につきました。キツイ登りがほとんどなかったのに意外にしんどかった。小屋が設置されています。

頂上は樹々に囲まれてしまっていて残念ながら眺望はまったくありません。



ランチは先週四国で買った懐かしい金ちゃんヌードル。以前はTVコマーシャルもあって関西でもよく見かけましたが、ご無沙汰です。徳島県の会社だったのですね。

懐かしい昭和の油揚げ麺のお味でした。



頂上から20分ほど歩くと分岐があり、そこから西に200メートルほどのところにカモシカ台があります。景色がすばらしいので立ち寄る価値が十分あります。



南西の美浜方向の景色。もうちょっと左に三方五湖があるはずですが、山に邪魔されて見えない。



これがカモシカ台一番の巨石で上から展望したのですが、登りにくいのでやめときます。こういうのは降りるほうが難しい。



西方ヶ岳から50分ほどで螺(さざえ)ヶ岳に到達。西方ヶ岳と螺ヶ岳の間はつながっていて谷はありません。

ここにも眺望はないのですが、木々の隙間から10メートルほど下ると絶景ポイントがある。



大人二人がかろうじて立てるくらいの岩場から東方向を望む。こうして見ると敦賀湾の奥深さがよくわかる。これだけ奥深いと日本海の荒波の影響も少なく、敦賀湾を良港にしている理由となっているのだろう。




上の写真の3倍ズーム。何やら天橋立のミニチュア版みたいな地形が見えますが、これは水島という名が付いています。あとでタクシーの運転手さんから聞いた話だと、水島は陸続きにはなっておらず舟で渡れるようになっていて、一時期テレビで紹介された後は、ビーチパラソルで一杯になったらしい。



南東の方角を3倍ズームで見ると敦賀湾の全体が見える。左にあるのは原発かと思ったけれど火力発電所です。



北方向を見ると海岸線が越前へとつながっているのがよく見えます。



浦底への下山ルートを螺ヶ岳から40分ほど歩くと長命水という水場があります。ここはルートから少し寄り道が必要なようで水は味わわなかった。



水島が近づいてきました。ゆるやかな坂道がえんえんと続くのでしんどい割りには、なかなか標高が下がってこない



今回のルートは巻き道と尾根道だけかと思っていたら沢に出てきました。一瞬だけの小さい沢でしたが。



ササユリの群生。3つくらい咲いているとあたり一面かぐわしい。贅沢な気分になります。



螺ヶ岳から1時間半ほどで浦底登山口に下りてきました。ここから県道141号で予約していたタクシーに乗って常宮神社の相棒の車まで戻ります。料金は2500円ほどでした。



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