3日目:奈良井宿、藪原宿、宮ノ越宿、福島宿
下諏訪宿~福島宿までの旅の3日目です。
3日目のルートと記事で紹介した場所です。
奈良井宿の夜は寒く、日の出前はー5度くらいになっていました。
民宿さわだで朝食を済ませて、7時半を出立します。鳥居峠を越えると言うと、宿のおかみさんが大きなおにぎりを作ってくれました。
昨日は粉雪が吹き付けていましたが、どうやら今日は天気は良さそうなのでヨカッタです。
奈良井宿は思いのほか長く、お店が終わってもしばらく町家の並びが続きます。
最後に高札場が出てきました。
高札場の横にあるのが奈良井の鎮守神社。無事に鳥居峠を越えられますように。
奈良井宿を振り返り別れを告げる。
宿を出て30分くらいで鳥居峠の入り口です。熊よけの鐘があるのでガンガン鳴らします。早朝は危ない。
葬沢(ほうむりざわ)。ここで木曽義昌(よしまさ)が武田家を見限り、ここ鳥居峠で武田勝頼軍と戦闘となり義昌の勝利に終わります。
負けた勝頼軍は500名ほどの兵が戦死したので、この場所で義昌軍が弔ってあげたという話です。
鳥居峠到着。歩き始めて35分です。木曽路一番の難所と言われていたそうですが、今は登山道が整備されたせいか、ふつうのハイキングコースといったところでした。
しかし標高1200mになると昨日の粉雪が溶けずにほぼそのまま残っています。
明治天皇駐蹕所碑。駐蹕(ちゅうひつ)というのは天皇が一休みすることをいうようです。初めて見た。
御岳神社。神山の御岳山の遥拝所です。ここで民宿さわだのお母さんが握ってくれたおにぎりを食べる。
遥拝所なだけあって、銀色に光り輝く御嶽山がはっきり見えます。10月に白山に登った時も御嶽山が見えましたが、ちょうど後ろ側です。(白山からは東、鳥居峠からは西方向)
峠を越えて少し下ると藪原宿がよく見えます。
藪原宿側へ下りてきました。陽当たりの加減のせいか、奈良井宿側よりもずっと暖かい。下り道も全く残雪はありませんでした。
原町清水。鳥居峠を行く旅人にとって貴重な清水であり続ける。いっぱい飲みましたがさわやかな味でした。
飛騨街道追分。中山道と飛騨街道の分岐点です。ここから北西方向に行く飛騨高山をつなぐ街道です。途中に野麦峠があります。これ以外にも高山をつなぐ他の街道も飛騨街道と言われているみたいです。
このあたりが藪原宿。藪原宿は大火で全焼したことがあり、その教訓を生かしてここには高塀が設けられていたと書いてあります。
藪原宿のいくつかの商店には同じ絵描きさんが描いたと思われるユニークな絵があります。マニエリスムの手法です。エル・グレコを思い浮かべました。
ぬりもの処、宮川漆器店。ここでは「お六櫛」という名の櫛が名物だったらしい。ミネバリという木で作った櫛だと書いてある。ミネバリは櫛に最も適した木材らしく、白樺などのカバの仲間です。
鳥居峠を越えたらもう旅が終わったような気になっていましたが、まだまだありました。
藪原宿を過ぎる国道19号線ぞいの退屈な道に続きのどかな畑の道を進みます。
RadikoでFM東京でやってるリリー・フランキーの「スナックラジオ」を聞くとBABIという女子の話が面白く一人で笑っていました。
巴淵。木曽義仲の愛人であり最強の女戦士である巴御前は実はここに住む竜神の生まれ変わりだったという伝説。かなりの妄想ですな。
有栖川宮小休所跡碑。少し立ち止まって休んだだけで石碑になるのは明治天皇か和宮だけかと思って調べてみると、この有栖川宮熾仁親王(たるひとしんのう)は和宮様の元婚約者だったのですね。「国家のために婚約破棄してくれ」と頼まれたのでしょう。石碑になったのはやっぱり和宮つながりでしょうか。
宮ノ越宿に到着。藪原宿と福島宿の間が遠いので、設けられた宿場だそう。確かに宮ノ越宿がなかったら藪原宿と福島宿の間が16kmになってこれだけ遠い宿場は無かったように思う。
旅籠屋田中屋。宮ノ越宿も大火で焼失したそうでここは再建された建物。藪原宿も大火で焼失したとあったし、どこも火事が多かったのですね。まあ、木造家屋の中で行燈で火をつけていましたから。
御膳水。この水でいれたお茶を明治天皇に差し上げたという。
中央アルプスが見えてきました。
3日目のランチも信州そば。左の建物が「そば源氏」。中央アルプスの絶景ポイントにあります。
ズームアップで撮影。真ん中に白く輝くのが木曽駒ヶ岳(2956m)。
だけど、前回諏訪の旅で食べた田毎庵(たごあん)の味にはかなわない。食べ終わってそろそろ帰る列車が気になってJR木曽福島駅の時刻表を見ると、ここから歩いてギリギリであることが判明。それを逃すと一時間後。どうして時刻表を見るといつもギリギリなんだ!
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そば源氏の近くに中山道中間地点の看板があります。木曽駒が美しいのですが、破れたビニールハウスがみっともない写真。
中山道ルート上にある橋。岩の上に危なかしくのかっているので渡るのにヒヤリとする。
手習天神。木曽義仲の学問の神として北野天満宮を勧請した。
福島宿が近づいてきました。国道をまたいで冠木門(かぶきもん)が建てられています。
福島関所。数ある関所のなかで箱根関所にならぶ最重要の関所だったそうです。
福島宿のまちなみを見下ろして。
いわや旅館。木曽福島はそれなりに活気を感じます。
福島宿です。奈良井宿ほどではありませんが、宿場の面影を感じます。
なんとか14:33分の名古屋行特急しなの号に間に合いました。
次回(福島宿~三留野宿)が中山道最後の旅になります。来年の春かなぁ。
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