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2025年6月2日月曜日

【亀山7座】錫杖ヶ岳(676m)

今回は久しぶりに亀山7座 です。以前のブログを見返しましたが、仙ヶ岳(961m)には2020年11月に、三子山(568m,みつごやま)、四方草山(667m,しおそやま)、臼杵岳(697m,うすきねがたけ)には2021年6月に登っています。野登山は仙ヶ岳登山の際にかすめているけれど頂上は踏んでいないようです。

今回は亀山7座の最南の錫杖ヶ岳(676m)に登りますこれを登ると7座のうち5座登ったことになるわけです。

鈴鹿セブンマウンテンは全部登りましたが、地理的に鈴鹿は石灰岩質で亀山は花崗岩質になっています。全般的に鈴鹿の方が標高は高いのですが、硬質の花崗岩のおかげで亀山のほうが岩場が多くて難所が多いです。過去のブログを見返しましたが、踏破済みの4座もザレ場、キレット、ヤセ尾根が多かった

錫杖ヶ岳の登山口(加太向井(かぶとむかい)駐車場)は京都方面からは新名神と名阪国道を組み合わせれば意外なほどすぐに行けます。


頂上にあった説明板によれば、錫杖ヶ岳は地元では「雀頭(じゃくとう)」と呼ばれていたが、修験者からは「錫杖」と呼ばれるようになったと書いてある。干ばつ時には雨乞の儀式も行われて大正時代の干ばつ時にも儀式があったそうな。

錫杖も孔雀の頭も丸く、錫杖ヶ岳の山頂の形もGoogle Earthで眺めてみたけれど際立った特徴は見当たりません。



今回の錫杖ヶ岳の登山ルートです。加太向井(かぶとむかい)駐車場の登山口から南東に進み安濃川(あのうがわ)に抜ける沢沿いの道の途中にある柚之子峠で東の尾根道に入って頂上へ進みます。

登山ルートは短く約4kmで行動時間は3時間弱、累積標高は430mでした。とは言え、亀山7座に名を連ねているだけあり頂上付近にはクサリ場が連続していて、初心者一人登山だとちょっとどうかな?といったところです。



名阪国道の向井ICを国道24号に降りたところから林道に入り5分ほど走ったところに加太向井駐車場があります。舗装されていて比較的走りやすい道です。

駐車場は駐車スペースといったところです。平日の朝だったので筆者の車が一番乗りでした。登山口ですでに標高250mほどあります



駐車場横の登山届ポストの横に注意書きがあり、4ヵ月前に車上荒らしがあったと書いてあります。複数台やられたようです。こういうのが増えてくると安心して登山を楽しむことも出来なくなります。困りましたねぇ。



柚子之木峠までの道は沢道ですが良く整備されて勾配も緩やかなのでとても歩きやすいです。頂上までの距離が10等分されいて標識が立っています。7番目くらいから大変になってくる。



柚子之木峠(390m)。錫杖ヶ岳と反対方向に少しいくと「柚子之木の頭」という名前のミニピーク(457m)があります。ちなみに柚子の木らしいものは見当たりません。



柚子之木峠から尾根道になりますが割とヤセています。



かなりの勾配。ちなみに今回は海の景色好きの相棒と来ています。ここの頂上は伊勢湾が見えるので来ました。



花崗岩質の山らしく土壌が薄いので木の根が地表にしがみついています。歩きにくい反面、這い上がる時につかめるのが便利です。



9番目まできました。このあたりから激しい急勾配になります。階段が設置されているのが人気の山なんだなと思います。



さあ、クサリ場がでてきましたよ。



クサリ場は気を遣いますが、石鎚山のように足元が見えなかったり足を引っかける場所がなかったりすることはないので、ゆっくり登れば何らコワイことはありません。




登山口から1時間と少々で頂上に到着。亀山登山のなかでは楽勝でした



伊勢湾の景色。天気はいいのですがちょっとガスっているのが残念。右手に見えるのが錫杖湖です。安濃(あのう)ダムのダム湖です。錫杖ヶ岳では大正時代まで干ばつのときは雨乞いの儀式が行われていただけあって安濃(あのう)ダムは昭和末に農業用水の確保を目的に建造されました



滋賀に向かって亀山市方面の景色。



ヘリコプターが飛んでいた。白地に赤で救助用かなと思い調べてみると、どうやら空飛ぶ車の実証実験をしているようです。



こちらのサイトによると三重県が、中部国際空港を起点に将来的に空飛ぶ車で観光地にツアー客を短時間に飛ばすことを考えているようです。便利なんだろうけど、CO2的にはかなり最悪なやり方だなぁ。

(写真:朝日航洋株式会社のサイトより)


北方向の景色です。ARヤマナビで山を同定してみました。亀山7座で登った仙ヶ岳や鈴鹿の山々も見えます。

天気が良ければ御嶽山も見えるはずなんだけどガスに隠されてしまいました。



頂上で早めのランチを食べたあとは約1時間で下山、まだお昼だったので少し車で走ってモクモクファームで温泉に入り、蕎麦とノンアルビールを飲んで帰りました。








2023年4月8日土曜日

【鈴鹿】釈迦ヶ岳

 ソメイヨシノが葉桜になってきていますが、そろそろ1000メートル級の山に行ってみようということで、鈴鹿に行くことにします。

鈴鹿のピークハントには、鈴鹿セブンマウンテンと、東近江市が選んだ鈴鹿十座がありますが、今回の釈迦ヶ岳で鈴鹿セブンマウンテンはコンプリートです!

鈴鹿十座の方はまだ4座残っているのでおいおいハントしていきます。


今回の釈迦ヶ岳を地図で見ると、御在所岳の北にあります。三重側に寄っていますが、それでも西半分は滋賀県東近江市です。


鈴鹿セブンマウンテンの7座を振り返ってみると筆者の印象としてはこんな風になります。登りやすさはルートによって変わるし、ある程度登りにくいほうが面白かったりします

これが詳細ルートです。中尾根コースで登り、釈迦ヶ岳を踏んだあとの下山は猫岳、ハト峰を経由して一周します。

中尾根コースは最短距離だけあって、直登のヤセ尾根の多い典型的な尾根道で岩場も多く、注意を要する箇所も多いコースです。一方、下りに使ったルートは歩きやすい尾根道がハト峰まで続き、ハト峰からゴール地点までは沢道です。

トータルの所要時間は6時間半、距離は9キロ弱、累積標高は770m。中尾根ルートは鈴鹿セブンのなかでも難所の中の一つかと思います。


N氏の車で京都を7時過ぎに出発、新名神の菰野(こもの)ICで降りて、8時半ごろに朝明(あさけ)渓谷有料駐車場に到着しました。

朝明渓谷は渓流沿いに広がるキャンプ場地帯になっており、駐車場も非常に広いです。

登山口を見つけて歩き始めます。



少し沢沿いに歩きます。



我々の中尾根コースは尾根へ向かいます。先ほどの沢沿いルートを続けて進んでいくのが庵座谷コースです。



登ってすぐに尾根道です。馬の背型の典型的な尾根道で時折ヤセ尾根になっていて落下注意箇所もあります。



ミツバツツジは花と一緒に3枚の葉が出ることで見分けるのですが、これは3枚の葉はありません。でも多分、色を見ればミツバツツジ。同じ色でアカヤシオがありますが、これは花弁の形がもっと丸い。



岩場の尾根を進むS氏。写真で見るとすごいところを進んでいるように見えます。



鳴滝コバ。この下の沢に鳴滝という名の滝があるようです。滝の上のちょっとした休憩所という意味の名称。



西側を見ると帰りのルートの尾根道が見えます。



帰りのルートで踏破するはずの猫岳を見るN氏。猫岳の後ろに立ち込める灰色の雲が、もうすぐこちらにやって来る悪い予感がしています。



頂上まで1時間半のところ、釈迦白亳の手前あたりから岩場の急登がはじまります。それとともに、天気が急変して時折突風が吹いてきます。風速15メートルはあると思います。



登りのルート上には多くのショウジョウバカマが咲いていました。猩々とは猿のことで、猿の顔のように赤いのでその名が付いていますが、よく見かける赤紫色以外にも、薄い紫色や、白色のショウジョウバカマもありました。



釈迦白亳に着くと幸いなことに風が少しやわらぎました。猫岳から帰りのルートがよく見えます。



釈迦白亳から釈迦ヶ岳最高地点までの登山道。かなり強い風が吹いているので一気に下って登ります。「白亳」とは「びゃくごう」と読み、仏の眉間にある白い毛のことを言います。



奈良の大仏の額にある点は、第三の眼かなと思っていましたが、白毫、つまり白い巻き毛だったのですね。



写真でみるとかなり危なさそうですが、精神集中しているので危険な感じはありません。それより天気が心配。



このあたり一帯にショウジョウバカマが咲いていますが、特に美しい個体。



ここが釈迦ヶ岳の最高地点、1097mです。最高地点ですが釈迦ヶ岳の三角点であり頂上はまだこの先10分ほど行ったところです。



もやが掛かっていますが伊勢湾方面の景色が広がりました。



それまでの岩場のヤセ尾根とは打って変わって、頂上までは歩きやすい道に変わりました。



三角点のある釈迦ヶ岳山頂に到着しました。かなり雲行きが怪しくなってきたので、のんびりしていられません。



北側には尾根道が続きます。この先を進んでいけば八風峠を経て竜ヶ岳に行くはずですが、我々は猫岳方面へ引き返します。



頂上すぐそばで、ハト峰方面へ進みます。左が登りルートで来た道です。



下山10分後ほどで平らな場所で急いでランチを済ませて下山していきますが、気温が急低下してきました。今日の天気予報は晴れだったのですが、やはり山の天気はわかりません。



猫岳(1058m)に到着。猫の耳のような三角形をしているのが由来ではないかと思う。



猫岳山頂そばにあった猫岩。ちょうど耳になるように石が置かれています。



山頂からの下山ルートも尾根道ですが、登りと違ってヤセておらず勾配もなだらかで歩きやすいです。



馬酔木(アセビ)の花。



このあたりからアラレが横殴りに吹雪き始めます。気温もおそらく氷点下。アラレが顔に当たって痛い。時々耳の穴に入ってくるので、フードを被る。



白滝谷分岐。北西方面に神崎川の沢道ルートがあります。



左上にハト峰が見えてきます。十字架のように見えます。



ハト峰、漢字で羽鳥峰と記されています。823m。



南方向に猫や犬(ダックスフント)の地上絵が見えます。我々のルートはこの先には行かずに朝明渓谷に戻りますが、この先地上絵を経て進み金山、水晶峠を踏んでいくルートもあるようです。



上の写真のデジタルズームです。猫の上を見ると、「2023.4.8」と書いてありますが、「えっ、今日やんか!?」



ハト峰のすぐ下にはハト峰峠があります。アラレの吹雪は大分収まってきました。



歩きやすい下り道のまま終わりかなと思っていたら、石垣で補強された沢を下る箇所がありました。ロープがありますが、ちょっと気を遣う部分です。こういう人工的な箇所は要注意なのですが、後ろのパーティに誤って落石させられて少し危ない場面がありました。



朝明渓谷キャンプ地帯が続き、駐車場まで戻りました。アラレから小雨が続いてかなり濡れてしまいました。4月で暖かくなって天気予報で晴れとは言うものの、1000m越えの山にはまだまだ気を抜いてはいけないなと思いました。

帰りはアクアイグニスでお風呂に入って、近くのトンテキ屋さんで早めの夕食にして帰路に就きました。