(鎌ヶ岳頂上付近の赤ザレ)
桜の満開時期が過ぎて暖かさが増してきました。丹波篠山の畑ではイチゴの花が次々と咲いています。去年は失敗でしたが、今年は豊作の予感😍
さて、登山レポートですが、今回は鈴鹿山脈の鎌ヶ岳と御在所岳に登ります。
鈴鹿山脈の代表的な山には2つのグループがあり、①鈴鹿セブンマウンテンと②鈴鹿十座があります。
①鈴鹿セブンマウンテンは1964年に近鉄が朝日新聞、名古屋テレビと共同で始めた登山大会の際に選ばれたグループです。
一方、
②鈴鹿十座の方は2015年頃に滋賀県東近江市が「東近江らしさ」を基準に選んだグループです。東近江市の外の山を外しておいて「鈴鹿」と言っていいのか!😑という気もします。
表にするとこのようになります。ピンク色が登頂済の山です。まだまだ未登頂がたくさんあります。
鈴鹿山脈最高峰の御池岳は何故かセブンマウンテンに入っていません。今回の鎌ヶ岳は東近江市のテリトリー外なので鈴鹿十座に入っていません。お隣の御在所岳は東近江市です。
今回のメインは鎌ヶ岳ですが、登山ルートがとても多い山です。まとめたサイトがなかったので自分で作ってみました。
最も簡単に登れるコースは武平峠から登るコースで、その次に簡単で人気のコースが長石谷コースです。
南側から攻めるコースでは鎌尾根コースが奇岩が多く面白そうに思えました。
いろいろなコースがあり悩ましいのですが、今回は、登りは最も一般的な長石谷コースにして、下りは武平峠コースにしました。
ただ、武平峠からそのまま帰るのではなく、そこからさらに北に登って御在所岳にいっちまおうという豪快な案がN氏から出され、少しとまどいましたが、武平峠から350mほどの登りで御在所岳に行けるし、御在所岳レストハウスで名物カレーうどん🍜を食べてロープウェイで帰るというご褒美につられて、それでGo!となりました。
累積標高1347m、合計距離9km(駐車場から御在所頂上まで)、合計時間8時間(うち休憩約2時間)の行程でした。いつものように休憩時間が多いです。
長石谷コースは岩場もそこそこあり、渡渉の連続です。鎌ヶ岳周辺はガレ場、ザレ場で登りも下りも手ごたえ十分です。武平峠から御在所岳もガレ場が多いです。
鎌ヶ岳、御在所岳は花崗岩が隆起してできた山で、花崗岩が風化に弱いという特性があるため、ザレ場、ガレ場が多いのです。
ガレ、ザレ、渡渉と苦難の連続のようですが、危険だと思わせる場所はなく、決して初心者向けではありませんが、中級者ならばとても楽しいルートだと思います。
京都山科駅に6:40に集合し、N氏の車で出発、新名神の菰野(こもの)ICで降りて、8:15に青滝駐車場に到着しました。ロープウェイ駅の駐車場の方が便利ですが、こちらは有料(1000円)。
青滝駐車場は7,8台のスペースで2台しか空いていませんでしたが、準備を整えてロープウェイ駅方面へ向かいます。
湯の山温泉街の先に御在所岳が見えます。
今回は4人のパーティーです。満開の桜が所々に咲いており良い気分🎵
長石谷・長石尾根コースへの入り口です。横にも駐車場がありますが、数台しか停めるスペースがありません。
長石谷コースは沢沿いに登って行くのですが、沢の左右を縫うように進むので、渡渉の連続です。危険な箇所はありませんが、雨が続いた日の跡はやめた方がいいと思います。
かわいい花が咲いています。調べると「
イワウチワ」という名前。日本固有種で、
花言葉は「春の使者」いいですね~。
こちらの華やかな花は「ショウジョウバカマ」。猩々とは赤い顔をした猿のような伝説の生物だそう。
長石谷コースの途中に犬星大滝という名の滝があります。斜めの樹々の後ろに滝があるのですが、わかりませんね😓
犬星とは、犬が星に飛びつこうとするように、高望みをする、という意味だそうです。それだけ高さのある滝だということでしょうか?
犬星大滝を過ぎると残雪が出てきましたが、雪の上は歩かずにすみそうです。
ツタを掴んで岩場を渡る筆者。N氏撮影サンキューです。
いよいよ鎌ヶ岳の尾根に取りつきます。ザレ場になってきます。
でこぼこの頂上付近が上方向に見えています。
頂上へ向かう道で振り返ると、迫力の景色が見れます。
遠くには伊勢湾が見えますが、ガスっていて明瞭には見えません。
ついに頂上(1161m)に到着❗❗ 写真はT氏撮影です。
向こうには、次の目標である御在所岳の頂上のロープウェイ駅が見えます。
北西方向を見ると雨乞岳(1238m)が見えます。鈴鹿セブンマウンテンにも鈴鹿十座にも所属していますが、まだ登っておりません。
鎌ヶ岳頂上から御在所岳へ向かうルートは、鎌ヶ岳頂上の裏側から周りこむように続きます。
下山開始しばらくして、ザレ場を残雪が覆っている場所に出くわします。今回の全ルートで一番の難所でした。ザレているので万一、足元が滑ったことを考えて、突き出した岩を掴むと、岩がぐらつきます。これはコワイ。
なんとか難所を通り越してホッとする我々。
これは、ニリンソウでしょうか。イチリンソウと違って二本ずつ咲く花です。
白いザレ場です。石灰質が混じっているようにも見えます。マトモに行ったら一気にズルっと行ってしまいます。
花崗岩が風化してザレた土に変容していくことを真砂化(まさか)といいますが、頂上に近いほど真砂化が進んでいます。温度変化が激しいからでしょうか。
しばらく降りて後ろを振り返ると、すごいザレ場です。
気持ちの良い尾根道もあり心癒されます。その先には御在所岳が。
振り返ると鎌ヶ岳が遠くなりました。しかしアレを登ったんですねぇ~。😆
白い花をたくさんつけた樹木が出てきました。ハナミズキ?モクレン?と言っていましたが、あとで調べてみると、どうやらコブシのようです。
ちなみに、ハナミズキは花びら(正確には花びらではない)が4枚。モクレンは花の色が赤紫色です。似ている樹木に、白い花を咲かせるハナモクレンがありますが、咲き方がチューリップのように上向きに咲くようです。
武平峠(877m)に出てきました。滋賀県と三重県の県境です。ここから国道477へ帰ることもできますが、初志貫徹、御在所岳に行くぞと決意を新たに。
武平峠から御在所岳頂上まで約330mの登りです。
すごい岩場がありますが、赤矢印に従って登れば危険はありません。
途中で、登山道を整備してくれていたおじいちゃんとしばらく同行します。
岩場の連続を過ぎるともうすぐ頂上です。
亀裂の入った花崗岩。花崗岩は深成岩であり、玄武岩のような火山岩よりも硬いのですが、風化に弱い。恐竜が繁栄していた白亜紀、紀元前一億年に出来た岩が崩れる瞬間です。
遂に御在所岳頂上(1206m)に到達。
現在時刻16:03。名物カレーうどんが食べられる食堂の閉店時間が16:30。迷わずリフトでレストハウスに向かいます。長い登山が終わり、ゴキゲンな筆者。
レストハウスの窓から見える鎌ヶ岳。これだけ遠くなると、もう危ない感じはありません。
これが名物カレーうどん。チーズ入りを選ぶのが通だそうです(N氏情報)。1000円とちょっと高いのですが、もちもちした伊勢うどんに、カレーのつゆがよく絡みます。豚の角煮が乗っています。
カレーうどんを食した後は、ロープウェイで下山します。
ロープウェイからは、桜とコブシが緑の合間に顔をのぞかせていて、春らしい景色でした(T氏撮影)。
青滝駐車場到着後は、湯の山温泉の希望荘で日帰り温泉に行きました。旅館の受付からケーブルカーで温泉施設へ降りるという面白い所で、広い露天風呂がとても気持ち良かったです。料金600円というのも安い。
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