今月から晴れて滋賀県民となりました。近江富士と呼ばれる三上山(432m)に登ります。
コースについては、滋賀県野洲市が公開している三上山の登山マップがわかりやすいです。
御上神社からは、表登山道と裏登山道の2つのコースがありますが、今回は久しぶりの山登りをする奥さんと一緒なので、初心者向けの裏登山道を行くことにします。
下山は頂上から先へ降りて行き、北へ迂回(中段の道)して登山口へ戻るというルートです。
累積標高346m、行動時間約3時間の軽い登山です。
三上山には2019年6月に登りましたが、その時は表登山道を進み、となりの妙光寺山(267m)を踏破して戻るルートを行きました(ブログはコチラ)。
表登山道は岩場が多くて初心者にはちょっと厳しいかもしれません。対して裏登山道は岩場は無くはないですが、危険はまったく感じません。
今回は、御上神社の駐車場に車を停めて神様へお参りをするところからスタートです。
ヒノキの巨木が立ち並ぶ堂々たる神社です。正直、こんな立派な神社だとは思っていなかった。
御祭神は天之御影命(アメノミカゲノミコト)で、御上神社や三上山の「ミカミ」は「ミカゲ」からきているものと思います。天之御影命は別名、天目一箇神(アメノマヒトツノカミ)と言われ、鍛冶の神です。
鍛冶職人は片目で炎を見続けるために職業病で見えなくなってしまうため、「目一つ」という名前が付いています。
鎌倉時代の建立である本殿は国宝になっています。
ヒノキの巨木があるだけあり、檜皮葺の屋根を支える棒の列(桔木[はねぎ]というらしい)の先には金細工が施されています。こういった装飾は今まで見た記憶がありません。
こういうディテールが一番手間がかかるものです。
御上神社を出て登山道に向かって進みます。向こうに見えているのは女山で、三上山は左隣りです。
登山口にやってきました。「駐車できません」と書いてありますが、左手に割ときちんとした駐車場(6台程度)があります。前回来たときはここに車を停めました。
登山口に江戸時代の天保期に起きた百姓一揆の説明板があります。数万人が三上山ふもとの役所に押し寄せたというから非常に大規模だったのでしょう。
天保といえば大飢饉のあった時代で大塩平八郎の乱もこの時期に発生しています。
登山口の案内版。これを見ると表道(1.5㎞)よりも裏道(1.3㎞)のほうが短い。ここの登山口が裏道に近いからだろう。
獣害フェンスを越えるといよいよ登山。
左が表登山道ですが、今回は右の裏登山道へ進みます。久しぶりの登山ですが、軽快に足を進める奥さん。
土壌が薄いので、木の根が表面に張り巡らされています。
山頂に近づくにつれ岩場が出てきますが、普通に歩けます。
誰かが置いていった銭形警部のフィギュア。ルパンを探しているのか。
頂上に行くにしたがって風化に強い流紋岩が露出してきます。押しつぶされたようなシワの跡が太古の溶岩流の想像させます。
一方で花崗岩が風化に弱いので流紋岩を残してどんどん削られていき、山の形が残るというわけです。
流紋岩の岩肌に巻き付くように伸びた木の根。踏み台にはちょうど良い。
途中で姥の懐という急坂が出てきます。迂回して裏登山道を進みますが、あまり抱かれ心地が良くないということでしょうか。
巨大な岩がありますが、通行の妨げにはならない。
頂上に到着。こちらは御上神社の奥の宮。ちゃんと本殿でお参りしてきましたよ❗
頂上にある磐座(いわくら)。
あいにく今日は黄砂の影響でおぼろげにしか景色が見えません。
頂上からさらに先に進みながら下山していきます。階段が整備されているので登りよりもさらに歩きやすい。
下山後、中段の道を通って迂回しながら登山口に戻ります。
表道の登山口を出たところ。
軽登山なので下山完了がちょうどお昼の12時でした。滋賀のローカル局で紹介されていたお店でランチにします。
NOBODAストアというお店でキッシュとグラタンのランチセットをいただきました。お店はオーナーの主人が一人で製作されたという無骨な鉄工芸の工場風のインテリアに、奥さんの観葉植物が組み合わさったユニークなものです。
鍛冶の神である天目一箇神(アメノマヒトツノカミ)の山をお参りして、鉄工芸のお店でランチ。一貫性のある一日でした。
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