京都からレンタカーで行きましたが、神社に近い駐車場は満車、ちょっと離れたところの無料駐車場に停めて歩きます。
お昼前だったので名物のにゅうめんをいただきます。
700円。あっさりした出汁で、麺はわりとしっかり。
大神神社の入り口です。
全体図ですが、意外に広い境内。
参道は、いろんな種類の樹々にはさまれています。自然林っぽくて歩いていて楽しい。
手水舎まで来ました。
看板の図です。後ろに三輪山がひかえています。
拝殿。
巳の神杉(みのかみすぎ)です。この妖気漂う杉には大物主大神(おおものぬしのおおかみ)の化身である白蛇が住むといわれています。
大杉の前には蛇だけあって卵をお供えしている人がいます。
大物主大神ですが、最近読んだ非常にわかりやすい神様の本を読みなおしてみました。
大国主命(おおくにぬしのみこと)が少彦名(スクナビコナ)と別れた後、国作りをせねばならぬと考えていたところに、謎の神がやってきて、大和に自分を祀るように言った。
古事記にはその神の名前が書いていないが、その場所が大神神社だったことから大物主大神だと言われています。
大物主大神は、この他にも古事記に登場しています。マンガには描かれていませんが、神武天皇が即位したと同時に結婚した比売多多良伊須気余理比売(ヒメタタライスケヨリヒメ)の父親が大物主大神です。
この話がなんとも妙で、大物主大神が美女に恋をし、自ら矢に化けて美女が大便をしている時、下に流れる川からホトを突いた。
美女はホトに刺さった矢を抜いたところ美男子になったので、結婚して、生まれた娘がヒメタタライスケヨリヒメだということです。今なら立派な性犯罪です。
大物主大神も美男子なんだったら最初から普通に付き合ってくださいと言えばいいのにね。
さて、「くすり道」というところを通ると、漢方薬につかわれるような草木が育てられています。
磐座神社。磐座というのは神様として崇拝の対象となる岩を言います。金峯神社の奥に四寸岩山というのがあったが、四寸とは12センチ。なので巨石である必要はなく、何かに似ているとか、目立つとか、そういう要素があるのかなと思います。
こちらの岩は策に囲まれていてよく見えませんが、そんなに大きくはなさそうです。ご祭神は少彦名神で小さいけれど医学などの知識豊富で大国主命(オオクニヌシノミコト)を助け国作りを助けたことで知られています。
狭井神社(さいじんじゃ)。ここから三輪山に登ることになります。
狭井とは井戸の名前で、三輪山からの水は薬水とも神水ともいわれており、ペットボトルにいれて販売されています。
市杵島姫(イチキシマヒメ)神社。池に浮かぶ神社はたいてい弁天さんで、芸能の神様です。
アマテラスとスサノオがガチの面会をしたときにスサノオの十拳剣をアマテラスが噛み砕き、逆にアマテラスの勾玉をスサノオが噛み砕き、それぞれ、スサノオから3人の姫が、アマテラスからは5人の王子が誕生しました。
市杵島姫は、その3人の姫のなかの一人です。ちなみに、この5人と3人を足した八王子という言葉はここから発生しています。
池のそばにあった「清明」とかかれた石碑。
この石碑は三島由紀夫が三輪山に登ったあとの感懐からとられた言葉です。
三輪山は、いままで多くの山に登りましたが、「気」の良さではナンバーワンではないかと思います。「気」が良い、とは良いものも悪いものも一体となって清らかに昇華されているようなイメージです。まさに「清明」という言葉がピッタリかと思います。
三輪山に登る(登らせていただく)ためには、狭井神社の拝殿の横(写真右)で受付をし、説明を聞かなければなりません。写真撮影禁止、水以外の飲食禁止、レジャー気分禁止です。ブロガーとしては何より写真禁止が辛いところです。
説明を聞いて300円の寄進をしたら、もらったタスキをかけて、写真右のお祓いの棒(幣[ぬき]と言います)で、自らをお祓いしたら、登山開始です。
ここから先は写真はありませんのでヤマレコの記録のみ。「S」マークが途中でついているおは登山開始ボタンを押すのが遅れたからです。
とても「気」のよい山であることは先ほど書いたのですが、登山道もとても整備されており、初心者でも頑張れば普通に登れる山でした。
五合目あたりを過ぎて登っていくと大きな岩がゴロゴロしていますのが目立ちます。畝傍山にあった貫入のように地面から盛り上がってできた岩ではなく、土の上に転がっているのです。こういう場所なので、天から降ってきた岩に神様を見たのではないでしょうか?
地質学的には、これらの岩は「斑れい岩」といい、花崗岩と同じく地下奥深くで固まったマグマですが、花崗岩よりも高温で固まったため色が黒っぽいのが特徴です。
それがますます神々しさを増すのでしょうが、分からないのは、何故、地下奥深く固まった岩が、地表にゴロゴロとしているかです。河川の浸食で崩れた岩が上からゴロゴロ落ちてきた後なのかもしれません。
さて、登山完了。タスキは返却しなければなりません。
狭井神社から少しいくと展望台があります。東を眺めるとさきほど登った三輪山が見えます。
すこしクローズアップ。
西を見ると、耳成山(右)と畝傍山(左)。畝傍山は先日登りました。ここは景色が素晴らしいのと万葉集の恋の歌からでしょうか、全国の恋人たちの聖地スポットの一つに選ばれています。
もう一つの神社、久延彦(くえびこ)神社です。久延彦(クエヒコ)とは山の田にいる案山子(かかし)で毎日ずっと考え事をしているとても物知りな神様として古事記に登場し、大国主命の前に突如あらわれた小さな神様の名前をスクナビコナだと教えたことで知られています。
でも何故最初からスクナビコナは自分の名を名乗らなかったのでしょう?神話には意味不明のめんどくささがあります。
知恵の神ということで、学業関連でお参りに来る人が多いようです。
ここの景色もよく、三輪参道入口の大鳥居とのコンビでいいショットが取れました。
帰り道にもう一度そうめんをいただきます。
本当は冷やしそうめんとぜんざいを食べたかったのですが、あいにく両方ともないらしく、釜揚げそうめんを食べました。そうめんときしめんの間くらいの太さで、美味しかったです。
駐車場に戻る道すがらのいい感じの商店街。
向こうに見えるのがJRの駅です。
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