何かモダンな建築を見たくなったので、陶板名画の庭を見にいった。
京都府立植物園の北側にあった。驚いたことに、完全屋外。庭ということだけのことはある。
いきなり目に入るのがミケランジェロの最後の審判。この作品の上部を眺めながら先へ進む。
ダヴィンチの最後の晩餐。実物も随分昔に見たが、オンボロの教会になにげに展示されていて、修復活動がされていたのを記憶している。
陶板というのは、まさに色のついた陶器と同じで、薬を塗ってから焼くので、焼いた後の色がオリジナルの絵画の色と同じになるように事前に考えて薬を塗るわけでものすごい技術が必要とされる。
これを作ったのが、大塚オーミ陶業という大阪の会社。オリジナルの絵が経年劣化を受けているそのままを陶板で再現している。
この建築をデザインしたのが安藤忠雄。大山崎山荘のモネを飾るために作られた地下の牢獄みたいな建築は大却下だったが、これはイケてると思う。アンタダらしい、動線と視線を考えて、絵画と出会った瞬間に感動が生まれるようにうまく計算されている。
最初の最後の審判の下部に降りてきた。建物の上下移動はスロープ。階段はない。
最後の晩餐の下部。建物の側面は滝のように水がながれ、底も水が貼っている。
最後の審判の神が君臨する天上界と、本当の青空がつながった。青の色も同じだ。このような味わい方ができるのはここだけだ。
ルノアールをガラス越しでなく観てみる。油絵独特のタッチこそはないものの、ルノアールの柔らかな筆致が、二人の少女の優しさを表現している。
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