2020年12月18日金曜日

【中山道】高崎、板鼻、安中

 【四日目】高崎、板鼻、安中まで

三日目はコチラ。

いよいよ三泊四日の旅の最終日です。安中の湯沢館で朝食をいただき、8時前に宿を出ました。宿のすぐ南を流れる九十九川(つくもがわ)を渡ると安中第一中学があり、駅伝大会なのか元気に坂道を駆け上がりながら挨拶してくれました。いい子たちです。

畑の向こうの妙義山を見ながら、安中駅でJR信越線に乗り、一駅戻って、昨日の終了地点の上豊岡町交差点まで戻ります。


碓氷川(うすいがわ)沿いに国道18号を歩きます。温泉に浸かったせいか、脚の疲れが取れているような気がします。


天照皇大神宮。明治43年に大洪水が発生、その後の復興工事後に建てられた。川のあるところを歩くと必ず氾濫被害があったことがわかります。


板鼻川に建てられた石橋を記念しての供養塔。後世にこんな巨大な道路ができるとは夢にも思わなかったでしょう。


このあたりは双体道祖神が多い。これも仲睦まじく微笑ましい。


板鼻館。かつ丼の老舗だそうです。このあたりが、板鼻宿です。城下町であった役人くさい高崎宿を敬遠した多くの旅人がこちの板鼻宿を利用したそうです。


木島本陣跡。皇女和宮が京を立って19日目、ここに宿泊した際に初潮を迎えたそうです。数え年で16歳。

その際の穢れ物を埋めて月の宮という名前の石宮があるらしい。プライバシーなどなく、さぞかし恥ずかしかったでしょうに。

月の宮は宿場町の飯盛女たちがお参りをしたそうです。


板鼻堰用水路。こんな風に昔の面影を残している川は本当に珍しい。ホッとします。


碓氷川を渡ります。



馬頭観音と妙義山。いい感じの写真です。

よくみると、お顔が3つあり、手が6本あります。これを、三面六臂(さんめんろっぴ)と言います。「臂」とは腕のこと。


昨日泊った宿が湯沢館という温泉宿でした。湯沢温泉と言えば新潟県が有名ですが、このあたりには湯沢館以外に温泉はないようです。


このあたりが安中宿。板鼻宿と安中宿は一里も離れていません。安中宿は安中城が出来たことで街並みが整備されてできた宿場町ですが、城下町ということもあり、飯盛を決して置かなかったため、宿場経営は困窮したそうです。


中山道っぽい立派な家は薬屋さん。


こちらも立派な醤油造りの老舗、有田屋。


有田屋当主が私財を投じて創設した日本初の私設図書館だそうです。和書だけでなく洋書や漢書もあり3000冊の蔵書があったとのこと。

明治の初めなので活版印刷がようやく始まったころで、本は大変貴重だったのでしょう。


前方後円墳の上に鎮座する愛宕神社。


昨日の温泉で疲れが取れたと思っていましたが、歩き続けるとやはり足腰の疲れが出てきます。古墳の上の神社の丸太の上で、熱いお茶をすすります。

もうすぐゴールも近いこともあり、今回の旅で一番リラックスできた休憩場所でした。


軽井沢まで34Kmとの標識。もうそんなところまで歩いてきたのかと少し感慨にふける。


きれいな杉並木道。


殺風景になりがちな貯水塔には、杉並木の道を駆け抜ける安中藩士の姿が描かれています。かなり足腰が丈夫そう。


明治天皇が一休みしたという茶屋本陣。茶屋本陣は、大名や公家専用の休憩所です。
ファーストクラスラウンジみたいなもんですか。
静かで堅苦しい雰囲気だったのでしょう。


中山道の面影を見せる家屋が増えてきました。


県道126号です。交通量も減り、見晴らしも良く、歩くのが楽しい。前方には妙義山と浅間山がかなり近く見えます。


妙義山はギザギザの形で、こんな山はいままで近くで見たことがありません。調べてみると、このギザギザの尾根を歩くルートは上級者向けで、毎年滑落による死亡事故が起きているそうです。これはやめたほうがいいなという気がします。


妙義山にはかなり近いのでもうちょっと視力があれば登山者が見えるような気もします。
特に一番気になったのが、上の写真を拡大しますが、指のように立っている場所です。


次の松井田宿まで3.4Kmと書いてありますが、JRの西松井田駅にはまだ6Kmほどあるので、松井田宿からは次回に残しておきます。


明和9年の道祖神が今回の中山道の旅のフィナーレです。
今回の三泊四日の旅は、想像通り埼玉の国道沿いがほとんどであまり面白くはありませんでしたが、自分の体力と気力の限界がわかったのが良かったです。

まだまだ鍛錬せねば。。。

ここから先は道が面白くなってきそうなので次回以降は期待が持てます。


中山道最終地点の郷原東バス停から歩いて20分ほどで、JR磯部駅です。温泉街風情のあるなかなか味のある場所です。

なぜ内陸のこんな場所が磯部なんだろうかと思いましたが、単に石部という豪族の系統で磯部という部族が住んでいたからということでした。



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