2023年11月4日土曜日

【滋賀/岐阜】金糞岳

 11月に入ったら逆に気温が上がって25度を超える日が続いていますが、今回は、滋賀県と岐阜県の県境に位置する金糞岳(かなくそだけ)に登ります。

金糞岳は伊吹山地の中では伊吹山(1377m)に続いて標高の高い1317mの山です。



「金糞岳」って名前が悪すぎると思いますが、谷有二さんの「山の名前で読み解く日本史」を読むと、金糞とは鉄鉱石や砂鉄から鉄を抽出した残滓のことを言い、金糞岳とは金糞が散乱していた場所と推測できるそうです。

実際に長浜方面では鉱山跡も見つかっているそうなので、昔は製鉄が行われていたのでしょう。

金糞岳の登山ルートですが、長浜の東保谷川の登山口(450m)から登ると4時間半ほどかかる本格登山になってしまうのですが、伊吹山地の稜線のすぐそばまで道路が通っています。

ヤマレコの「P」マークは鳥越峠なのですが、坂内村登山口のすぐそばに5,6台のスペースの駐車場があるので、実に簡単に1000m超の稜線に取り付くことができます

稜線に乗ってしまえば金糞岳までは1時間ほどで到達できるので、さらに南北の景色を楽しみながら稜線歩きを続けて白倉岳(しらくらだけ)(1270m)まで行きました。

白倉岳から帰路を辿って戻りましたが、結果として約4時間、合計距離5km、高低差670mの山行でした。


八草峠の道路(黒の点線)はかつて滋賀と岐阜をつなぐ山越えの道路として使われていましたが、昭和40年代にトンネルを掘って道路が開通して国道303号が幹線道路になりました。昭和前半まで八草峠をグネグネ走っていたのかと想像すると、現代のトンネル掘削技術の進歩は交通の発達に極めて大きな貢献をしたと感じます。

Goolgeマップを使うと道幅を思慮せず最短距離でナビしてくるので長浜から八草峠道路を北上するルートを提案してくるのですが、国道303号で岐阜側まで周りこんでから、八草峠道路を南に下った方が簡単に登山道に到達できます。(「簡単に」とか言ってますが実際はS氏によるドライブ💦)。

坂内村登山口前にある5~6台の駐車スペース。


駐車場のすぐ前が登山口になっています。



登山口から歩いて10分もしないうちに稜線に到達する。稜線にはクマよけの鐘が設置されています。秋になって今年はとくにクマ被害のニュースが多いので、念入りに鐘を鳴らしておきます。もちろん熊鈴も装着しています。



葉の周りが白で縁取りされている熊笹をかき分けながら金糞岳頂上を目指します。今回は、3人のパーティー。



歩き始めて1時間ほどで金糞岳頂上に到達しました。

が、ちょうどそこで、全く道のない熊笹のなかがガサガサゆれていてこちらに向かってきます。人生初の熊とのご対面か!と思って覚悟を決めかけたら、沢登りをしていた人でした

久しぶりに真剣にビビったので、正直、他人を驚かすような趣味は考え直してもらいたいものです。

今日は11月なのに夏日でTシャツで山頂にいても全然平気です。

北方向を見ると白山がうっすらと見えます。



点線部分が白山です。ちょうど先月に白山に登りましたが、白山から見ると伊吹山がとても小さく見えましたのが印象的でした。



金糞岳頂上をすぎて熊笹を抜けていくと、白倉岳への稜線が見えてきます。



谷を見下ろすと紅葉が美しい。



白倉岳手前に白い岩場が見えます。ここを登らなければなりませんが、行ってみると意外に難易度は低い。50メートルほどの登りなのでたいしたことない。



上の写真の岩場の箇所を進みます。虎ロープの箇所がいくつかありますが、掴まずとも問題ないレベル。



後ろを振り返ると金糞岳頂上から稜線沿いに歩いてきた路が見えます。



北西方向に見えるのが横山岳(1132m)です。ここから稜線歩きで10時間ほどかかるのでかなり遠いです。今年、猛暑になる前に登りましたが、横山岳東峰の稜線歩きは最高でした



白倉岳までもう一息。



白倉岳(1271m)頂上に到着。頂上といってもほぼ稜線沿いのちょっとした高所にすぎませんが。ちょっとしたスペースがあるのでランチにします。

金糞岳頂上から約1時間半でかかりました。

ここからピストンで登山口へ戻り、途中で温泉によって帰りました。姉川の戦いの場所にある「あねがわ温泉」というスーパー銭湯でしたが、天然温泉の泉質がなめらかで素晴らしくものすごく体を癒してくれました。

この温泉には是非リピートしたい。









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