保津峡ですが、嵐山と亀岡の間にあります。北には愛宕山がひかえています。
さてトロッコ列車ですが、JR嵯峨嵐山駅のそばにあります。土日は特に人気なので予約必須です。予約時には座席の指定はなく、駅で指定券と交換になります。
こちらが簡易マップ。保津川沿いの路線ですが所々にトンネルがあります。その横を走っているのがJR山陰本線。
このトロッコ列車の線路はJR山陰本線の旧線だったところを日本で初めて観光用の列車として京都府の強い要望もあって維持したものです。
今のJRがほとんどトンネルで保津峡が一瞬しか見えないのに対して、トンネル技術が進化する以前はたっぷり美しい保津峡の姿を堪能することができます。
ま、未来のリニア中央新幹線もほとんどトンネルみたいですが、便利さと景色は両立できないものですね。
これがディーゼル式の機関車です。
元々トロッコ列車とは貨物用で、客車の代わりに屋根のない貨車になっているというのが定義です。でもこれは観光用の列車であって、もちろん客車には屋根があります。
客室は人で一杯だったのですが、たまたま横が空いていたのでパチリ。
椅子は向かい合わせになっており、木製のベンチが味わいがあるのですが、座るとお尻がいたいです。
こちらはトロッコ列車からみた保津川の景色です。時々トンネルを通りますが、列車の高さギリギリの小さなものです。
結構流れが急で、帰りに保津川下りで本当にこんなところ船で通れるのかな、と思いました。
ときどきラフティングのボートも見えます。
トロッコ亀岡駅で下車後、路線バスに乗って保津川下りの乗り場まで向かいます。少し離れているので乗り場まで20分くらいかかったかな。
乗り場といってもかなりしっかりした鉄筋の建物で、そこでチケットを買います。料金は一人4100円。当然ですが二人で8200円。立派な建物が建つはずです。
客の半分以上は中国、韓国の外国人。日本の若者たちにはかなり敷居の高い料金設定です。
チケットを買ったら整備された通路を通り、いよいよ船に乗り込みます。
一列4人で7列くらいの船の動力は人力。先頭にいる船頭さんは長い竹の先を川底に押し当てて逆方向に走ることで船を前に動かします。これが、とてつもなく大変そう。右の船頭さんはオールを漕ぐ役割。オールも十分大変そうですが、竹の役に比べればまだ余裕があるので、トーク係も兼ねています。冗談交じりの案内が面白く、笑いが絶えません。
後ろには、もう一人舵取り役の船頭さんがいて、実は舵取り役が一番難しいとのこと。
この三人が交代で船を動かしてくれるわけですが、多いときは一日4回もやるそうです。
まあ、彼らの働きぶりを見れば、一人4100円も仕方がないかなぁ、という気がします。
急流すべりのアトラクションのように時々激しい動きとともに水しぶきが飛んでくるので舟の両脇にはビニールシートで防ぐようになっています。
ラフティングの人たちと手を振って挨拶。
急流のときは、舟が岩にクラッシュしないように竹で岩との間隔を調整します。観光目的の保津川下りは1885年(明治28年)からあり、長年の間竹で突かれた岩には穴があいています。
トロッコ列車は亀岡と嵐山を往復しますが、当然保津川下りの船は亀岡からの一方通行になります。昔は嵐山まで行った後、川沿いにロープでひっぱって船を上流まで引っ張って戻したそうです。舟を漕ぐだけでもめちゃくちゃ大変そうなのに、帰りにロープで引っ張る仕事は、もっと過酷で、当時は地獄といわれていたそうです。今は船頭さんはJRで帰り、舟はトラックの荷台にのって戻ってきます。
iPhone Xで撮った動画です。最初の一瞬にトロッコ列車が写っています。
さて、嵐山に近づいてくると、軽食とドリンクを売る舟が近づいてきます。
みたらし団子、おでん、いか焼きなど、いろいろメニュー豊富です。私はビールとキューリを買いましたが、中国のお客さんには、いか焼きが人気でした。
共存共栄というか、よくできてますね。この船は当然ですがモーター駆動で、この船と合体している間は、保津川下りの舟もモーターの恩恵にあずかっていました。
保津川下りに乗ってみて、4100円は確かに高いけれど、トロッコ列車よりずっと面白いし、人生に一度くらいはいいんじゃないか、と思いました。
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