今年は梅雨入りが3週間も早かった上、8月も晴れの日が10日しかない雨の夏💧でした。
コロナのせいで集まれないこともあり、2カ月半ぶりの登山なので、リハビリがてら軽めの山をチョイスしました。
大阪府能勢郡は、京都の亀岡、兵庫の丹波篠山、大阪の川西に囲まれた場所にあります。
コースですが、能勢の郷手前の駐車場から、横尾山を登り、そこから100m下の谷を越えて、剣尾山に行き、駐車場へ戻るというルートです。二つの山がシンメトリーなのでどちらを先に回っても一緒ですが、ランチタイムは剣尾山頂上に合わせるのが良いでしょう。
横尾山と剣尾山はほぼ同じ高さで、間の谷も含めて、全てがなだらかな坂なので、初心者向けには良いコースかと思います。体力的にも愛宕山登山くらいのボリュームに感じました。
横尾山も剣尾山も地形的にはシンメトリックですが、剣尾山の方が、頂上の景色もはるかに優れ、ほとんど何も残っていませんが、鎌倉時代の寺跡や、奈良の大峰山のミニ版のような巨石の修行場があったりで、楽しいです。心なしか山の空気も剣尾山のほうが明るくて気持ちが良いです。
同じ標高ですが剣尾山が関西100名山に名を連ねているのも頷けます。
でも、横尾山では、人が少ないせいか、秋のキノコの勉強にはなりました。
剣尾山、行者山の登山口と駐車場は、レジャー施設の能勢の郷を通るのが一番の近道なのですが、「施設利用者以外の通り抜け禁止」と看板があるので、アップダウンの道を迂回しないといけません。剣尾山の登山客は、能勢の郷にとっては格好の潜在顧客なのですから、是非通ってもらって施設の素晴らしさを見てもらうのが正しいマーケティング戦略なのに残念です。
これが持参したルートマップです。標高差477m、累積標高660m、合計時間4時間17分でした。
こちらが駐車場でかなり広いです。京都からは、京都縦貫で亀岡から来てもいいし、新名神の川西から北へ上がってもよいです。
赤鬼が立っているのが能勢の郷の入り口です。温泉のある宿泊施設とキャンプ場があります。剣尾山に直接行くときは通り抜けるのが最短ルートですが私有地につき通り抜け禁止だそうです。
こちらが登山口です。道幅は狭いですが歩きにくくはないです。
こちらを右にいくと剣尾山へのコース。横尾山に向けてまっすぐ進みます。
巨石に遭遇、後に下りルートで巨石群がわんさかでてきます。
能勢町の集落が見えます。
ここまでは21世紀の森という名の自然公園になっています。ここから先は登山道。
調べると、コガネムシとカナブンは違う種類だそうで、コイツは、セマダラコガネ。羽根の付け根がはっきりした逆三角形なのがカナブンと見分けるそうですが、コガネムシは葉を食べるので害虫扱いです。
ちなみに、「ブイブイ」ってカナブンの大阪弁かと思っていましたが、コガネムシの一種(ドウガネブイブイ)だそうです。ちなみに、写真はセマダラコガネ。
日本人って、巨石を見ると、何故か石を積み上げてしまう特性がありますね。
お地蔵さんへの信仰心ゆえの癖なのでしょうか。
花崗岩なので硬くて立派です。
ん?松茸?!
手に取って匂いを嗅ぐと全くマツタケのかぐわしい香りがしないので、残念ながらマツタケではないことが判明。
自宅の「きのこ図鑑」を見ると、どうやらサクラシメジが一番近いのですが、傘は粘性ではないのでちょっと違うような。
キノコの見分け方として、「つば」と「つぼ」が重要なようです。「つば」はキノコの柄が二重形状になっていることで、「つぼ」は根元に玉状の塊があることです。
このキノコは「つば」も「つぼ」も無しです。
そうこうしている間に、横尾山に到着しました。山頂付近のキツイ登りもなく、実に登りやすい山です。花崗岩質のがっしりした山なので風化で崩れたりしないからでしょうか。
横尾山の眺望はあまり良くありません。北方面のゴルフコースが少し見える程度。
頂上付近に巨大な看板状の建設物があります。反対方向を向いているので表面が確認できませんが、どうやらマイクロ波反射板のようです。雨などで視認ができないときにパイロットが頼りにするのでしょう。
ここから、100mの谷を越えますが、向こうの剣尾山がよく見えます。標高は横尾山とほとんど同じ(785m)です。
大きなキノコに出会いました。オニタケかなぁ。オニタケは名前はコワイですが、食用です。
こんどは真っ白なキノコ。コトヒラシロテングタケが近い。やはり同定するには、今後は、「つば」と「つぼ」が確認できるように引き抜くようにしよう。
キノコ博士になるには、かなり道は遠いようです。
普通に登って行くと剣尾山頂上に到達。
頂上はとても広く、景色が大きく広がる場所が2か所ありますが、ランチタイムということですでにご予約済でした。
景色は見れませんがベンチがあったのでおにぎり2ヶとローソンの酸辣湯麺でランチにします。酸辣湯は失敗でした。
巨石の上の景色その1。南西、三田方面の景色です。
その2。こちらは東方面で、左手に愛宕山のタンコブが見えます。
さて、ここからは下山道ですが、すぐに月峯寺(つきみねでら)跡があります。鎌倉時代の山岳寺院で、今の月峯寺は剣尾山のふもとにあります。
二体人組の仏像が並んでいます。
この2つの梵字が二体一組の謎を解き明かしてくれそうです。
梵字は一文字ずつに仏様を表すそうですが、調べてみると、全ての仏の頂点に立つ大日如来と、奈良の大仏である毘盧遮那(ビルシャナ)如来であることがわかりました。
大日如来も毘盧遮那仏も、元は同じ存在だったのが、顕教が大日如来、密教が毘盧遮那仏になったそうです。
なので、毘盧遮那仏は奈良の大仏以外、あまりお目にかからないのでしょうか。
これは、カラカサタケかな。調理すれば食べられるが生食は胃腸中毒をおこすそうです。
今回はキノコの勉強になります。
六地蔵。
「六」は六道から来ており、輪廻転生の6つの世界を表します。すなわち、天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の六つ。
剣尾山の道は、空気がすがすがしく、歩いていて大変気持ちが良いです。
外に張り出した巨石。
大峰山ほどの標高差はありませんが、やはり足がすくみます。
約500mの標高なので能勢の集落が近くに見えます。
こちらは、「東の覗き」の名のついた巨石。丹波篠山の御嶽も修験道の聖地で栄え、最後は吉野大峰山に滅ぼされてしまいますが、こちらも「摂津大峰」と名乗っていたそうです。
役行者が開き、理源大師が自らの像を掘ったというオールスターキャストです。
巨石の先が突き出した先に行くとさすがにビクビクする。
遠景がボケていい感じの写真になりました。
他にも修行場がありましたがこの辺で下山。
10メートルくらいある岩石の壁。
屋根のように張り出した巨石。
ゆるやかな登山道なので下山は早かったです。
こちらが、行者山、剣尾山の登山口です。ここから駐車場までは能勢の郷を通るのがショートカットなのですが、「私有地につき登山者は通り抜け禁止」なので通れず、登りの迂回ルートを通って帰ります。
こういう心根の狭い扱いをされると、絶対、この宿には泊ってやるかと思います。
そう感じる私も心根が狭いのですが。。。
やはり仏心を養い、心の安らぎを保ちましょう😌
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