山科の東を南から眺めるの図が以下のGoogleMapになります。音羽山は山科と大津のちょうど中間にあったので、琵琶湖と山科が素晴らしく見渡せましたが、醍醐山は醍醐寺の後ろに控えているといった感じです。
東西線の醍醐駅から醍醐寺に向けて歩きます。今日は曇りときどき雨なので醍醐山は曇って見えません。
醍醐寺の正門。なんとなく紅葉のきざしが見えています。今年は4月に桜を見に来た時とは大違いでほとんど誰もいません。天気の悪い朝というのもありますが。
国宝の唐門。4月に来たときには気が付かなかったが、2010年に修復されて、当時の美しさを取り戻したようだ。作られたときは醍醐の花見の翌年。桃山時代爛熟の時です。
仁王門です。ここは中に入らず、右にカクカクと折れて北に進んでいきます。
境内の案内はコチラ。
左が仁王門から中にはいるエリアで、入場料が必要です。我々はその横を進み、女人堂へ向かいます。
ちなみに、今回は珍しく奥さんと一緒です。愛宕山は、面白くないからイヤと言っていたのに、醍醐山は自ら、「行きたい」と言われました。
西国11番札所。このあたりは醍醐天皇の御忌1千年を記念して増築されたところだそうです。
女人堂に着きました。昔は女性はここから山上の諸仏を拝んだそうです。ここから先は立ち入り禁止だったということですね。
二本の樹の間が、弥勒菩薩で、その左横におられるのが、理源大師さんです。聖宝こと理源大師さんは、つい二週間前に弥山に登った時にお会いしたばかりです。弘法大師の弟に弟子入りし、後に役行者に信奉された方です。写真に写っていませんが、弥勒菩薩の右には役行者がおられます。
ここから上醍醐になります。「史跡 醍醐寺境内」と書いてあります。今回は奥様が先導してくれています。
ふと見つけた、枯れ木の上から別の木が生えているの図。同じ種類でしょうか。
醍醐山へ向かうルートは、とてもよく整備されており、ところどころに灯篭が灯りをともしています。朝で十分明るくて必要ないのに...
それぞれの灯篭には、寄付した人の名前が書いてあります。
「上のたいこ屋」と書いてあるのかな?
醍醐の花見については4月の花見と時のブログで書きましたが、秀吉の権力の象徴とでも言うべき豪華絢爛なイベントだったようですが、ここが場所だということです。
てっきり下のお寺の広大で桜の木に囲まれた敷地で大宴会があったのだと思っていました。ここまではそこそこ登りますので、招待された1000人と言われる女性たちは、この時ばかりの一張羅を汚さないように、駕籠かきが注意深く運んだのでしょうか。
つづら折れの道を登っていきますが、階段は高さといい幅と言い、とても歩きやすいです。
丁寧にロープも張ってくれています。帰りは小雨で滑りやすかったのでロープに助かりました。
上醍醐不動の滝です。行者にはぴったりですね。
ここからのつづら折れがわりとハードです。出発地点からゴールまでは標高差400メートル近くあるので、道が整備されていないと、そこそこしんどい。
脇にある鳥居を見ながらどんどん登ります。奥さんも最近はよく歩くようで、テンポを落とさずぐんぐん行きます。
音羽山から醍醐山にかけてはチャートが多いと言います。これもチャートなのかな?
もしそうだとすれば、こういうのを層状チャートと言うらしいです。
そもそもチャートというのは海洋プランクトンの死骸が堆積して石になったもので、一層あたり数千年から数万年の時間がかかっているというからすごい。なぜ層になっているかといえば、ちょうどこのタイミングで大規模な生物の変化(絶滅など)があったからだそうです。一見なんの変哲もない岩ですが、深遠なる歴史と変化があるのですね。
寺務所。大きい家だし、何人住んでおられるのだろう。
前景鳥瞰図が案内板にありました。
現在地のクローズアップ。
清龍宮拝殿。室町時代の国宝。
拝殿の前に大きな巣をはるジョロウグモ。メスがオスの五倍の大きさで、メスに喰われないようにササッと交尾をしなければならないというオス。これはオスかな?
名水好きな私にうれしい醍醐水。
名水写真家なはずが、不名誉なピンボケ。
しかし、このあとでコーヒーを沸かして飲みました。
ここは准胝堂跡。2008年の落雷による火災で焼失してしまいました。現在復興を計画されているそうです。
薬師堂。雨が少し強くなってきました。
五大堂。
雨が水面で踊っています。
境内内部は写真禁止でしたが、外からなのでお許しを。ご本尊は五大明王様たち。
不動明王以外の4人は覚えられません。
如意輪堂。
懸け造りという崖などに張り出した建築様式。ちょっと前に行った投入堂や清水寺が代表的です。
本当は景色が楽しめるはずですがあいにく真っ白け。
雨の景色も、まあ、おつなもの。
帰りは滑らないように下山し、醍醐寺のすぐ前のお蕎麦屋さんで、にしんそばをいただきました。手打ちそばですが、京都にしても薄味でした。
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