八十八か所と言えば、四国のお遍路さんですが、昔は一般の人々がなかなか行ける場所ではなかったので、文政10年(1827年)に四国八十八か所の砂を持ち帰り成就山に埋めて、その上にお堂を建てたというのが始まりとのこと。
こんなチラシです。八十八か所ウォークは普段から出来るのですが、年に何回か、帳面を配ってくれるので、それに御朱印を押しながら巡拝ができるというわけです。
要はスタンプラリーですね。
でも、難しさから言うと西国三十三か所巡礼のほうが、近畿圏全般にまたがっているので大変かも。でもやはり四国の方が何か夢がありますね。
さて仁和寺到着。入ってちょっと行った左にある勅使門(ちょくしもん)。これは大正二年作なので比較的新しく、透かし彫りで有名な、京都の技師、亀岡末吉が作ったものだそうです。お寺は行く度に発見があります。
こちら東を守る四天王、持国天。こないだ見た鞍馬寺の毘沙門天ほどではないにせよ、なかなか良い表情をしています。
受付けの若いお坊さんたちに一人300円払うと、スタンプの台帳がもらえます。台帳の裏には八十八か所のルートが書かれています。一番上が成就山の頂上で、43番目のお堂なので登り半分、下り半分といったところです。
お堂の前にはスタンプがおいてあるので、それを台帳に押します。さすがシャチハタ、インク台をつかわずともきれいにハンコが押せます。
初めは毎回チーンとなる鐘(鈴(りん)と言う)を鳴らしていましたが、だんだんやったりやらなくなったり。
なにせ八十八か所もあるので、お堂とお堂の距離はこんなもんです。
登山と呼べるものではないものの、最初に思っていたほど簡単なコースではありません。やはりお遍路さんは修行してなんぼのもの。うまくアップダウンを組み合わせたコースになっています。
これが台帳です。コースは、「土佐」「伊予」と四国の地域別に分かれており、地域がかわるとスタンプの色も変わります。
また、お堂ごとにお祀りしている仏様がかわり、スタンプを押すと、どの仏様かがわかります。よこに念仏が書いてあるのですが、念仏の種類は仏様の種類に対応しているので、念仏から仏様を当てることもできます。
たとえば、「ころころ」が入っていると薬師如来。どういう意味か分かりませんがコロコロコミックみたいでかわいい。
ようやく半分まで来て成就山の頂上です。愛宕山が見えます。
お堂のなかの仏さんです。薬師如来、地蔵仏、千手観音、十一面観音が多いです。それだけ人気ということでしょうか。
前に見えるのが双ケ岡(ふたたびがおか)。ちょうど前の週に登って仁和寺を眺めました。
あとは下りだけ、と思いきやアップダウンがあります。
お堂の脇の隙間を抜ける道。なかなかラクをしてお参りできないように工夫がされています。
こちらは地蔵菩薩。こんな真っ白できれいな地蔵菩薩は初めて見ました。
池の中に橋を渡してあるお堂。いろいろバラエティに富んだルートにしています。ゴルフコースを作るときのように考えたのでしょうね。
【ポンポン山へ】
さて、仁和寺八十八か所めぐりのあとはポンポン山を登りに行きます。
本当は仁和寺はもっと楽勝だと思っていたので以外に体力を削られ、しかも暑くて汗だくになりかなりバテました。
時間が無かったので、仁和寺からポンポン山登山口の十輪寺(なりひら寺)へタクシーで行きました。距離的には対したことないのに3500円もかかった。京都は道がいりくんでいるし信号が多いのでタクシーが高くつきます。
十輪寺から車道を歩くと三鈷寺に登る小道に出るので、そこから登山開始です。本当はもうちょっと歩くと善峯寺(よしみねでら)に行けて、そこそこ大きなお寺なのですが、時間と体力の関係もありとばします。
石が埋め込まれた道。石畳と違ってとても歩きやすい。
三鈷寺を通り過ぎて杉谷で東海自然歩道の案内板がありました。東海自然歩道って全部舗装してあるんですね。なんで舗装してしまうのでしょうか?自然歩道じゃなくなるのに。
この説明によると、ポンポン山は、頂上に近づくにつれ足音がポンポンと響くからそうなったとあります。頂上には反射するような岩壁のようなものはないし、実際音も響かなかったですが、なぜなのでしょう?
Wikiを見ると、足音説のほかに、ポルトガル語のポンから来た説があると書いてあります。これは先斗町のポンと同じく「一番」という意味ということ。
沢沿いに歩く道もありました。人が写っていますが、日曜日なのに行程中ほとんど人には出会いませんでした。やはりマイナーなんですかね。
頂上です。ポンポン山は京都西山のなかでも最も高度が高い679m。景色は洛中が曇っているせいもあり見えないのであまりエキサイト感は少ないです。
写真ではよくわかりませんが、男山や天王山が見えました。
例によって頂上でコーヒーのひととき...
でも後ろでは、何やら会社のグループが宴会をしていました。あまり呂律のまわっていない人がいて、下山できたのか?あまり山を舐めない方がいいですよ。
帰りのルートです。こういう木々に挟まれた細い山道を歩くとものすごく癒されます。
こちら夫婦杉。
杉の表皮をみると数百年の時を生き抜いてきた生命の神秘を感じます。
同じように古そうな木々を通り過ぎながら下っていきます。
大阪府になりました。
本山寺に到着です。
本山寺の開山は修験道の開祖とされる役小角(えんのおずぬ)と言われています。役小角は別名、役行者(えんのぎょうじゃ)ともいい、今まで度々山中の寺で見てきました。
本山寺は標高520mに位置するので、修験道の聖地であるのは十分納得できます。
この手水のお水は湧き水で、清浄水と書いてありました。飲めるということで、1リットル汲みました。飲んでみるとやわらかな口当たりです。登山をするとこういう美味しい水に出会えるのが素晴らしいです。
結構な傾斜の階段です。
こちらは水かけ不動。
高槻に出てきました。帰りはバスにのってJR高槻まで行きました。
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