2020年11月8日日曜日

【丹波篠山】御嵩と小金ケ嶽

 本日、次期アメリカ大統領が確定しました。最初はトランプが優勢でしたが郵便投票が開封され始めてからバイデンさんが逆転しました。

子供たちが、「今、世界で一番偉い人」と考えるアメリカ大統領は、何より尊敬に値する人物でないといけません。自分の考えに合わないからと言って他人をこき下ろすような人物がその地位にいることで、世界の子供たちにどれだけ悪影響を及ぼしているか。

でもそれも過去の話になったようで、とりあえずホッとしました。

さて、セカンドハウスを構えて一カ月が過ぎた丹波篠山で本格登山です。

丹波篠山での一番人気の山は、多紀連山といわれる、壁のように連なる600m~800mの山々で、瀬戸内海と日本海の中央分水嶺となっています。今回はその中の最高峰の御嶽(みたけ)とその隣の小金ケ嶽を登ることにします。

登った感想ですが、御嶽だけならよいのですが、小金ケ嶽はクサリ場が多く、決して初心者向きではありません。

多紀連山は、平安時代から修験道の聖地として栄えたが、総本家(?)の吉野大峰山の修験道の僧兵の来襲して滅ぼされてしまったという歴史があります。同じ道を歩む同士として、仲良くできないのが男たちの性(さが)ですねぇ。

登山ルートですが、南にある駐車場から御嶽(793m)に登り(標高差約500m)、それから300mほど下って、小金ケ嶽(725m)に登り、ぐるりと回って駐車場に戻るというルートです。

今回のルートにはありませんが、大峰山と同じ、西の覗き、東の覗きもあり、今後何回かに分けて登りたいです。

行動時間は約5時間でした。

駐車場は広いですが、人気の山で日曜日ということもあり多くの車が停まっています。実際はそこまで登山客とすれ違わなかったですが。

今回は、RX1Rを忘れたので写真は全部 iPhone Xです。ヤマレコアプリから撮影すると地図上で写真が確認できるので、後でどこで撮ったかがわかって便利。


火打岩といわれる登山口は、民家の合間にあります。



獣除けの柵を抜けると登山道です。しばらく結構な急坂が続きます。


最近、キノコがとても気になっており、特に現在、「大文字山を食べる」という本を読んでいることもあり、枯れ枝や倒木に目を光らせながら歩いています。


上下に気になるキノコが。特に下の白いのはドロリと粘液をたらしています。調べてみましたが、どっちも全体の姿がわからないので同定できません。キノコの見極めは難しい。


鳥居堂跡。


急坂続きではなくなる。


これはヒラタケか。先が割れているのでそうでないように見える。ヒラタケは美味しいらしいが、ヒラタケに似ている毒キノコにツキヨタケというのがあるので要注意。


大岳寺(みたけじ)跡。ここは、全盛期は11の塔頭があったほどの規模を誇り、一時は吉野の大峰山よりも栄えたと案内板に書いてある。ところが、室町時代後期に、吉野大峰山の僧兵の襲撃によって全山焼かれてしまった。

新金峯山寺と名乗ったらしく、こういうところが、「オマエのとこはもう古いよ」なんて言われたようで吉野の金峯山寺の気にさわったのでしょうか。案内板には、吉野の大峰山に登るように言われたのに応じなかったのが発端と書いてありますが、吉野大峰山に来て、「おたく様が親分でございます」とひれ伏せということだろう。

しかし、こんなメンツをかけた権力争いしていて、ヤクザと一緒じゃないか。なんのために修行しているのでしょうか。


石仏がありました。


頂上に近づくと岩場っぽくなってきました。


巨大な岩板の中に石仏が。この岩を左に迂回しますが、修験者はおそらく這い登ったのでしょう。


ここでようやく丹波篠山方面の景色が開けました。


東方向を見ると、小金ケ嶽も見えます。


かなり頑丈な鉄柵に保護された三体の石仏が頂上付近にあります。



御嶽頂上に到着。電波塔のような設備があります。こちらでランチ。おにぎり二個のなめこ汁です。良い天気で寒くはありません。


頂上は北側の景色がよいです。左上はゴルフ場のようです。右上方面は京丹波町です。


南側の景色はこんな感じ。


さて、二つ目の山に向かって、GO!
多紀連山の山々がよく見えるよい写真。小金ケ嶽の左側が岩場になっているのですが、この時は、まさかそこを登るとは思いませんでした。


イチョウの紅葉がすばらしい。


このあたりは、苔もとてもきれい。


御嶽から約300m下山したところが左下の駐車場で、そこから小金ケ嶽まで200m登ります。連山といっても楽しい尾根沿いトレックではありません。


下りは階段で整備されています。


下山中に駐車場から嬌声が聞こえるので、なんだろうと思っていたら、アドベンチャー施設(?)がありました。


ここの駐車場も結構広い。


小金ケ嶽登山口は、施設を抜けていきます。


弘法大師像と書いてあった。


嬌声の正体はこれでした。結構広くて、アトラクション(?)の数も多い。こんなとこで遊ぶより、小金ケ嶽に登った方がよっぽどアドベンチャー気分を味わえますよ。


これはヒラタケで、美味しそうと思い、持ち帰り用に採集したのですが、後で調べるとスギヒラタケで、農水省のサイトで「食べないで!」と書いてあった。急性脳症の症例があるとのこと。いかにもコワそうな症状だが、昔はみんなが普通に食べていたらしく、本当に毒キノコかどうかわからないけれど、症例が出たのでとりあえず禁止したようだ。

泣く泣く採集したスギヒラタケはゴミ箱行きに。


あちらこしらにスギヒラタケを生やした杉林を進みます。


ブナ科のアベマキ。安倍元総理を思い浮かべてしまう。


頂上が近づいてきました。


と、ここで予想外のクサリ場ができてきました。


柱状節理の岩の割れ目に足をかけながら登ります。


クサリのない岩肌をよじ登る場所もあります。大峰山を登った時を思い出します。たしかに、大峰山の向こうを張りたくなる気持ちもわかります。


後ろを振り返ると御嶽が見えます。


スギゴケ。


岩場の修行が終わり、頂上に到着。私を岩場で追い抜いて行った地元の年配の方と話すと、昔は鉱山だったと言う。ネットで調べてもそのような記述は見つからなかったが、小金という名前を考えるとそうかもしれません。


こちらも御嶽と同様、北の景色のほうがよいです。中央左の山は、ARヤマナビによれば鹿倉山(ししくらやま)。丹波の名山として人気の山だそうです(548m)。今度登ってみよう。


頂上はこんな感じ。


さて下山です。


下山コースは、登りの時のような岩場の連続はありませんが、何か所かクサリ場はありました。


こちらは福泉寺(ふくせんじ)跡。御嶽の7合目にあるのが、大岳寺で、小金ケ嶽の7合目にあるのがこちら。案内板によると、大峰山の龍泉寺に対抗して、命名されたとのこと。

龍泉寺はちょうど先月、洞川温泉に行ったときに訪ねたばかりですが、修験者が修行の前に必ず立ち寄り水行を行う聖地。こちらの修験者の方々も何もわざわざ、大峰山の方々を煽るようなことをしなくてもよいのに。。。


なにやらのんびりした佇まいのお地蔵さん。


途中から沢沿いになります。気のせいか、ここの岩は滑りやすい。渡渉も何か所かあり、気をつかう。沢は見るのはきれいですが、登山にはとても相性が悪い。


先日、訪ねた京の茶畑で見た花が落ちていました。


茶の木って人の手がなくても自生するのですね。


茶の実ななっています。栽培されている茶の木は、葉っぱに栄養がいくように、花や実ができないように品種改良されているらしいので、このように実がなるというのは自生ならではのようです。


登山口まで下りてきました。こちらも駐車場がありましたが、どうやら有料のようです。


駐車場へ向かう道で振り返ると御嶽山が見えました。


結局、キノコを採集して食べることができず、帰りに丹波篠山のスーパーによると、なんと、ヒラタケが売っていました。しかも、ピンク色の、「とき色ひら茸」。味噌汁に入れて食べましたが、食感が魚の肉のようでした。香りも独特で悪くない。


ネットで見つけた生きているトキイロヒラタケ。普通の人は気持ち悪いと感じるでしょうね。


ちなみに、先月、洞川温泉近くの観音峯に登った時に見つけたグロテスクなキノコは、マスタケと私なりに特定しましたが、トキイロヒラタケとマスタケはよく似ています。マスタケはサルノコシカケの種類だけあって、大きくて、茎やヒダヒダが見えない。

でも、このマスタケも、鶏肉のような食感で美味しいそうです。

いつになれば、自分でキノコを採集して食べれるようになるのでしょうか。




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