(宇野ヶ岳からの天橋立の展望)
10月になってようやく朝夕は涼しくなったものの、日中は30度近い暑さが続いています。いったいいつ夏が終わるのでしょう。
今回は日本海好きの相棒と日本海山岳シリーズです。若狭湾周辺の代表的な山々はかなり登り尽くした感がありますが、相棒が天橋立の景色が抜群だという噂の宇野ヶ岳(694m)を見つけてくれたので登りに行きます。宇野ヶ岳は舞鶴市最高峰の山です。
宇野ヶ岳のすぐそばに赤岩山(669m)があり、どの地図を見ても赤岩山のほうが有名なようなのでついでに赤岩山にも登ります。
他の人のブログなどを見ると赤岩山から南西方向へ宇野ヶ岳、大江山を通って赤石ヶ岳(736m)までの全長16kmのルートを大江山トレイル、通称、赤赤縦走路といってチャレンジする人が多いようです。筆者は大江山(千丈ヶ嶽(832m)、鍋塚山(763m))の間は歩きましたが、赤石ヶ岳まではまだ歩いておりません。
(大江山連峰トレイルクラブより)
これが登山行程です。コースはJR喜多駅に車を停めて宇野ヶ岳山頂を踏んでから、赤岩山頂上に立ち寄り、そこからピストンで往路につきます。
合計距離10km、合計時間5時間、累積標高820mでした。
宇野ヶ岳からの天橋立の景色は実に素晴らしく絵ハガキのような構図を楽しめます。赤岩山から若狭富士といわれる青葉山の美しい山容が楽しめます。
しかし、登山道はあまり整備されていない上に赤テープも少なくGPSがないとまず不可能だと思います。
今日も相棒の車に乗せてもらいましたが、さすがに舞鶴までは遠く2時間半ほどかかりました。JR喜多駅前の無料駐車場に停めてから登山スタートです。
登山口手前に今福(いまぶく)の滝への道があります。後でネットの写真を調べると総落差78mもある立派な滝だったので立ち寄ってもよかったです。
しばらく舗装された道を進みます。この道はダイラ道という名前がついており、2,3キロ南にある西方寺平に続く古道だそうです。
沢沿いには野面積みの石垣があり、木組みで沢壁を補強してあります。このあたりは江戸時代から今福(いまぶく)村になっていて今の宮津市中心部に宮津城があり、おそらく炭や木材などの調達で多くの村人が住んでいたのではないかと思われます。
20分ほど歩くと登山口になります。
途中で見かけた大きな白いキノコ。テングタケらしい。
テングタケにも色々種類があって柄がイボイボなのでシロテングタケかシロオニタケじゃないかな。いずれにせよ毒キノコと書いてある。
雑木林の中を歩いて行くと天橋立が見えるスポットがあります。
暑いですが一応秋なので栗が落ちています。中には食べられていない栗も発見。今年は特に全国的に熊が市街地に下りてきて問題になっています。筆者が住む大津市でも出没しているようです。どんぐりの実も高温障害で不作なのでしょうか。
登山道から林道に合流します。
林道から脚立バシゴで再び登山道に戻ります。地図を見ると杉山林道という名前がついています。このあたりは大谷国有林になっていて森林管理用に作られた林道なのでしょうが、木々は荒れていて歩いていて管理されているようには思えません。高齢化で保全する人がいないのでしょうか。
少し岩場があります。相棒はロープなしで進む。
尾根道に出てきました。まずは天橋立を見るために宇野ヶ岳に行きます。
宇野ヶ岳(669m)に到着。頂上は岩場になっていますが、十分広くてランチ場所には困りません。
期待以上の天橋立の景色に思わず声が出ます。天橋立に閉ざされた奥の阿蘇海(あそかい)や宮津の町並みも一望できます。
天橋立が端から端までクリアに見えます。まるで絵葉書のよう。
天橋立の絶景をみながら、CoCo壱と尾西がコラボしたカレーライスを食べます。これ、賞味期限が5年くらいあります。
宇野ヶ岳から約30分尾根道を歩いて赤岩山(669m)に到着。地質図を見ると赤岩山から大江山手前までの尾根道が「超苦鉄質岩類」と書いてあります。大変鉄分の多い地質だということで、特に赤岩山頂上付近は鉄分を含んだ岩石が露出しているから赤く見えるのですね。
ちなみに「苦」はマグネシウム。畑仕事で土づくりの時にパラパラまく「苦土石灰」と同じ意味です。
赤岩山からも天橋立が見えるのですが、景色が木立に多く阻まれてしまっています。東の方を見ると若狭富士と呼ばれる青葉山(693m)の山容がよく見えます。
ヤマナビでみた景色。伊吹山は霞んでいるのかよくわかりません。